プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ (米ドル建て)

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プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)はNGだ!

SMBC信託銀行が力を入れて売り始めてる、プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)。美しい販売資料を読んでみると、カモ投資家にとってはかなり、魅力的に映るカモしれませんね。しかし、これは典型的なダメファンドなのです

プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)


ラップ型ファンドなどという言葉も駆使しており、たんなる言葉遊びのレベルに過ぎないのに、こういう部分ですっかり騙される人も少なくないのでしょう。

管理人はこれまでもラップ系ファンドをいくつかチェックしており、みずほラップファンドのむラップファンドなどの評価がろくでもない、つまり投資価値が無いと指摘してきました。

ラップと名前が付くファンドの全てが、クソファンドと断言して良いくらいなので、実に後ろ向きな気分ではありますが、プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)というファンドも、ロクデナシだろうという事を、お伝えしたいと思います。

(2016年3月7日公開)

 

プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)の基本的情報

購入手数料:最大1.08%(税込)販売会社はSMBC日興証券のみ
信託報酬年2.0%(税込)
信託財産留保額: 0.3%
決算日:年1回(毎年11月末)

プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)の販売用資料

・信託期間設定日から149年後 (設定日:平成20年9月11日) 設定日から149年後に信託が終了予定と明記されているのを見て、超長期運用を表現したいのでしょうか。日本にも「無期限」のファンドが山ほどあります。

純資産総額:150億円(2016年3月時点)
運用会社:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・インターナショナル

先進的で斬新な投資信託に見えるが、実はしょーもないバランス型ファンド

美しい販売資料を見ると、

「マルチ・アセット運用」
「分散投資におけるテーマは、アクティブ運用の多様化」
「先進的な機関投資家(政府系ファンド等)、年金基金、大学基金」
「アクティブ運用やオルタナティブ投資を積極的に活用」



など、投資初心者にとっては思考が停止するような文言が並びます。そしてカモ投資家の心を鷲掴みにするために、下記のような政府系のファンド情報や、ハーバード大学の大学基金の情報を提示しています。

機関投資家のポートフォリオ


投資に詳しい人からすると、「だから何?」、「今回のファンドとなんか関係あるの?」としか思えませんが、人のいいなりで投資をしてしまう人から見ると、「中身がよく分からないけど、凄そう。儲かりそう」という印象だけが残るのでしょう。

当然のことながら、上記の資産配分と今回のファンドには何の関係もなく、「儲かりそうという印象の操作」にしかすぎません。ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)は斬新でも先進的でもなく、単なる、世界に分散投資が出来るバランス型ファンドとの理解で十分です。

下記のように、主に世界の株式と債券を中心に、プラスアルファでその他の資産に投資するタイプです。コンサバティブ型などと小難しい言い回しをしているのは、安定タイプの事です。

コンサバティブ型とグロース型のリスク・リターン


具体的な投資ポートフォリオをチェックしてみると、下記のような資産配分となっています。オルタナティブと表現されている部分はヘッジファンドの事だと思いますが、これまで管理人がチェックしてきたヘッジファンドは、全てクソみたいな成績だったので信用できません

SMBCファンドラップ・ヘッジファンド
大手証券会社のラップ口座にもヘッジファンドは組み込まれている例

プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)の現在のポートフォリオ


絶対収益型債券投資なんてのは、読んでいても意味わかりませんし、おそらく説明する営業の人間も、この言葉を含めて、オルタナティブの説明など、できないと思いますよ。

参考までに、当ファンドの資料ではアラスカ州の年金基金のポートフォリオを紹介してますが、アメリカ最大の年金基金はカリフォルニア州です。この基金は2014年に、ヘッジファンドに投資するのを中止すると発表しています。

要は、ヘッジファンドが資産を運用したところで、市場の平均値を毎年連続して勝利するのは、ほぼ不可能という事なんですよ。これについては、アクティブファンドの6割~7割程度が、インデックスファンドに運用成績で負けるという事実にも似ていると言えます。

だいたいこのウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)、アクティブ運用やオルタナティブ投資の積極的活用を明言している時点で、「お前はアホか??」と問い詰めたいようなファンドです。世界の潮流から逆行している、周回遅れのファンドです。

そもそも上記ポートフォリオのオルタナティブ投資の部分、中身がどのようになっているのか、実際にお金を出すあなたが、どうチェックしたらよいのでしょうか? 分からないものに投資してはいけないという投資の大原則からすると、決して買ってはならない投資信託です。

相場変動に合わせた機動的な投資が出来る訳がなく、騙されてはいけない!

偉そうなこと言うな馬鹿者!」と言いたい部分は、まだ山ほどあります。例えば当ファンドのもう1つの特徴、下記のように市場環境の変動に合わせて投資配分も変更し、より最適な運用を目指している点です。

資産配分を機動的かつ柔軟に見直し


はっきり申し上げて、そんな夢のような運用が出来るのであれば、簡単に大金持ちになれますし、そもそも小金持ちレベルに手が出せるファンドになりえません。

多額の宣伝費用を使って売りさばく時点で、信用できるような点は無いと断言します。これまでも似たようなファンドが多数出ていますが、まあ、期待できないと思った方が良いです。

日興ブラックロック・ハイ・クオリティ・アロケーション・ファンド(為替ヘッジなし)
新光シラー・ケープ日本株式戦略ファンド


もしも市場の変動に合わせて機動的に資産配分が可能で、今までそれが出来ているはず、などと営業担当が言い放ったとしたら、聞いてみてください。「では、過去の運用成績と、ベンチマークとの対比がどうなっているのか?」と。

実はこのプレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)なるファンド、相当に偉そうな能書きを垂れておきながら、ベンチマークがありません。

ベンチマークは運用目標たる指標ですから、それが無いのに運用が上手くいっているなどと発言しようものなら、予算の存在しない会社がこの世の中に存在しないのと同じで、この投資信託は存在する意味が全くない事になります。

⇒参考:ベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞ

なんであなたが、いちいち米ドル建ての投資信託を買わなくちゃならないのですか?

それ以外にも、管理人から見て、はてなマークが付くところは多数あります。

日本には、ボッタクリでも詐欺でもない良質な投資信託が存在するというのに(僅かですけどね)、なぜわざわざ、信託銀行に1%の購入手数料と、毎年2%にもなる信託報酬を支払って、ドル建ての海外ファンドを買わなくてはならないのでしょうか?

ベンチマークの無いプレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)海外のほうが、資産運用のスキルが上だからですか? そんな事は全くありません。海外のヘッジファンドなど、いったいどれだけたくさんの会社が倒産したことか。

それに前項で書いた通り、そもそもベンチマークがありませんから、私たちはおろか、これを紹介する銀行員でさえ、このファンドが優秀なのかどうか全く判断が付かないのです。

しかもドル建てで運用成績を表現されたら、その都度いちいち円建て換算してチェックしなくてはならないので、めんどくささが追加されます。

そして非常にけしからぬことに、米ドル建てのファンドであるがゆえに、例えば当サイトでもおすすめしているような、低コストの国際分散投資ファンド「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」などと、運用成績を比較することができません。

もしかしたら敢えて、優秀なファンドと比較できなくするように、わざわざ米ドル建てのトリッキーな投資信託を買わせようとしているのではないかと勘ぐってしまいます。

複雑な商品ではなくて、シンプルなETFを活用するだけで、ぜんぜんOKだろ

さて頭の中の整理をするために、本ファンドの問題点を整理してみましょうか。

・コストが異様に高い
・ドル建てなので、円建てで利益が出ているのかどうなのか、一瞬ではわからない
・当然、比較できるようなバランス型ファンドが無い
・ベンチマークが無いので、運用成績の良しあしが全く不明
・資料を見ても意味不明の単語などもいくつかあり



という事で、わざわざどうしてこんな複雑な商品を選ばなければならないのか、管理人にはさっぱり理解が出来ません。むしろ、あんたの投資の姿勢が問われている、いや、ファイナンシャルリテラシーが低いのを、いいように手玉に取られていて残念、とすら思ってしまいますよ。

正直なところ、こんなもんは日本に普通に存在する投資信託やETFの組み合わせ、あるいはバランス型ファンドを使えば、一発で解決するのです。

カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投資信託 プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て) 1.08% 2.0%
超低コストのETF バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 0.234% ※1 0.1944%
上場インデックスファンド海外債券(Citi WGBI)毎月分配型 0.0525% ※2 0.27%
個人向け国債 0% 0%
(数字は税込みです)
※1 マネックス証券で、100万投資時の手数料2340円換算の手数料率です。(最大取引手数料20ドル。117ドル/円レート)
※2:SBI証券で、100万円投資時の手数料525円換算の手数料率です。


プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)の資産配分を真似ることはできないので、というか、オルタナティブ投資やハイイールド債券投資などを真似る必要すらないので、ここでは下記のような資産配分で、エイヤと投資することにします。比較的安全タイプになります。

・日本を含む先進国株式:40%
・先進国債券:50%
・日本の債券:10%


カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投資信託 プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て) 1.08% 2.0%
超低コストのETF 上述の資産配分比率で保有 0.119% 0.212%
(数字は税込みです)


上記を具体的に金額ベースで現すと、次の通りになります。ハンパではない金額の差が出てきますので、これを見ただけで、どちらに投資するのが良いのか、分かると思います。


●300万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て) 33万2,400円 63万2,400円
超低コストETFなどを利用 3万5,370円 6万7,170円
ETFとのコスト差 29万7,030円 56万5,230円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て) 55万4,000円 105万4,000円
超低コストETFなどを利用 5万8,950円 11万1,950円
ETFとのコスト差 49万5,050円 94万2,050円


いかがでしょうか? 日本でも普通に、全世界に広く分散投資ができるのに、わざわざ複雑怪奇な投資信託を売りつけようとする金融機関側の思惑が、透けて見えてくると思いませんか?

プレミアムファンズ・ウェルス・コアポートフォリオ(米ドル建て)のような超超高コスト投資信託を知らずに購入していると、10年間で71万円近く(500万円の投資の場合)の無駄な手数料を銀行に支払う訳です。熱心にお勧めする訳ですよね。

投資は自己責任の世界ですから、資産を本当に増やしたかったらどうするべきか、知識を付ける事を強くお勧めします。 このようなボッタクリ高コストファンドを見ていると、一定のお金を手にした人たちでも、平気で騙されるんだなと思いますね。





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