運用成績が超絶に悪く、コストが高いだけのフィリピン株式ファンド

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フィリピン株式ファンドの評価は?

投資初心者の方が、銀行や証券会社の「プロ」の販売員から、「今後はフィリピンなども投資先として有望」などと聞かされると、きっと心がソワソワしてくるのではないでしょうか。

フィリピン株式ファンドの販売資料


何で、数ある世界の国々の中から、あなたがフィリピンに集中投資しなくてはならないのか、管理人にはちっとも理解できません。というかフィリピンと聞いたら、つい先日マスコミを賑わせた「絶倫校長」しか頭に浮かばないんですけど・・・。

(2015年6月13日公開)

 

フィリピン株式ファンドの基本的情報

購入手数料:3.24%(税込み)※
信託報酬年率1.5768%(税込み)
信託財産留保額: 0.3%
運用期間:2020年5月18日(設定日:2010年5月28日)
決算日:年1回(毎年5月18日)
純資産総額:14億円(2015年5月時点)
運用会社:キャピタル アセットマネジメント

SBI証券楽天証券マネックス証券など、一部では購入手数料は2.16%になります。

運用担当者のクソな腕前、失礼、うんちな腕前を発見して驚愕

フィリピン株ファンドの投資対象は、世界各国の取引所に上場している、フィリピン関連企業の株式です。基本的に新興国へ投資される場合のセールストークは、「潜在的な成長性」です。

本ファンドも、「若い人口構成でバランスのよい産業構造を持ち、今後の高成長・・・」あたりを全面に押し出して、個人投資家の方の心を鷲掴みしたのでしょう。

フィリピン株式ファンド


保有銘柄数は28銘柄と少なく、いかにも「銘柄を厳選しました」風味ですが、運用目標となる参考指数のフィリピン総合指数の円換算との比較では、とてつもないくらいにヘボい運用であると判断できます

フィリピン株式ファンドの基準価額と参考指数の差異


基準価額に分配金額を単純に足した数字では、フィリピン株式ファンドのリターンは設定来で227%です。それに対して、参考指数は254%の伸びですから、30%ものマイナスという事です。これでは高い金出して投資している意味がありません。

フィリピン市場が過去数年間、絶好調の相場だったから、運用成績が良く見えるだけであって、ファンドの運用としてはプロとして失格言ってよいのではないでしょうか?

基準価額の抑制に熱心に取り組む銘柄には、投資価値は存在しない

フィリピン株式ファンドは特に分配方針を明記していませんが、過去の分配履歴を見ると、毎年かなりの金額を放出しているようです。投資の基本としては、資産を取り崩さずに市場に資金を投入して十分にお金に働いてもらう事が必要なのに、これでは何をやっているのか、よく分からなくなってしまいますね。

基準価額の傾向を見ると、運用側の思惑が透けて見えてきます。フィリピン市場が想像以上に好調で、基準価額が上昇してしまい、「高すぎる基準価額の投資信託は、庶民が買ってくれない法則」を回避するために、資産を売却して分配金を放出しているのでしょう。

フィリピン株式ファンドの基準価額の推移


基準価額を抑えるための、とんでもない金額の分配金が時折出ると、分かっていない人はそれを「ボーナスだ!」と勘違いしてしまうに、違いありません。

それはボーナスでも何でもなくて、自分のお金を自分で取り崩しているのと同じで、「自腹を切っている」だけの事です。このような投資行動は、本来やってはいけないのです。

海外ETFでの代替案を検討してみた・・・・腰抜かすほどのメリットがあり

そもそも新興国であるフィリピンへの単独集中投資自体をお勧めしませんが、どうしても長期間保有しておきたいなら、海外ETFであるiシェアーズMSCIフィリピンETF(EPHE)を利用なさると良いかと。

カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投信 フィリピン株式ファンド 2.16% 1.5768%
海外ETF iシェアーズMSCIフィリピンETF(EPHE) 0.234%※ 0.6588%
(数字は税込みです)※マネックス証券で100万円投資時の手数料2340円換算の手数料率です。


仮に、上述した海外ETFであるiシェアーズMSCIフィリピンETF(EPHE)で代替すると、どの程度のコスト差が発生するのか、具体的に計算してみた結果が下記です。

●100万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
フィリピン株式ファンド 10万440円 17万9,280円
iシェアーズMSCIフィリピンETF 3万5,280円 6万8,220円
ETFとのコスト差 6万5,160円 11万1,060円


●300万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
フィリピン株式ファンド 30万1,320円 53万7,840円
iシェアーズMSCIフィリピンETF 10万1,160円 19万9,980円
ETFとのコスト差 20万160円 33万7,860円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
フィリピン株式ファンド 50万2,200円 16万7,040円
iシェアーズMSCIフィリピンETF 89万6,400円 33万1,740円
ETFとのコスト差 33万5,160円 56万4,660円


500万円分の投資商品を購入して、10年程度ほったらかしで保有した場合は、60万円近いコストの差が発生するという事です。500万円の中の60万円ですから、かなり大きな割合を占めていますよね。

金融機関が血眼になって投資信託を販売している理由が、より明確に理解できたのではないのかなと思います。

なお、長期分散投資の本質を考慮すると、地域の分散は考慮すべきでしょう。そこで、国内取引所でも購入可能な、iシェアーズ エマージング株ETF (MSCIエマージングIMI)(1582)や、上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) (1681)なども、検討なさって下さい。




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