iシェアーズ 米国優先株式 ETF・・・一見すると利回りが魅力的に感じるが
iシェアーズ 米国優先株式 ETFは、S&P米国優先株式指数に連動する投資成果を目指している、インデックス運用型のETFです。運用会社は、ブラックロック・ジャパン株式会社です。 iシェアーズ 米国優先株式
ETFを利用すると、米国の優先株に広く分散投資する事ができます。
⇒参考:ハイブリッド証券とは?
⇒参考:優先株式とは?

純資産総額が2兆円近くあり出来高も非常に大きく、最低購入単価が5000円以下ですから、安心して手軽に売買できる印象です。さらに毎月分配型で、年間利回りが5%を超えるのも魅力の一つです。この高利回りが人気で資金が集まるのでしょう。
ただし、有事の際には想像を絶する価格変動が発生します。安易な気持ちで長期保有をしない方が良いと思います。もしも米国の債券の保有比率を増やしたいという思いで債券を選ぶならば、
・ iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)
・バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)
のように米国の社債や政府債、そして様々な残存期間の分散が効いている、バランスの良い海外ETFを利用した方が良いでしょう。
(2017年5月15日公開)
⇒参考:ハイブリッド証券とは?
⇒参考:優先株式とは?

純資産総額が2兆円近くあり出来高も非常に大きく、最低購入単価が5000円以下ですから、安心して手軽に売買できる印象です。さらに毎月分配型で、年間利回りが5%を超えるのも魅力の一つです。この高利回りが人気で資金が集まるのでしょう。
ただし、有事の際には想像を絶する価格変動が発生します。安易な気持ちで長期保有をしない方が良いと思います。もしも米国の債券の保有比率を増やしたいという思いで債券を選ぶならば、
・ iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)
・バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)
のように米国の社債や政府債、そして様々な残存期間の分散が効いている、バランスの良い海外ETFを利用した方が良いでしょう。
(2017年5月15日公開)
iシェアーズ 米国優先株式 ETFの基本情報
iシェアーズ 米国優先株式 ETFの基本情報を下記に記します。取引に当たっては、証券会社のホームページにて、最新情報を取り寄せてください。
※1ドル=110円換算
●組み入れ構成銘柄

項目 | 内容 | コメント |
---|---|---|
ティッカーコード | PFF | - |
上場市場 |
NYSE Arca |
- |
信託期間 | 無期限(設定日:2007年3月26日) | - |
ベンチマーク | S&P米国優先株式指数 | - |
決算日 | 年12回 | 毎月分配型 |
売買単位 | 1株 | - |
最低購入単価 | 1株 38.8米ドル(2017/5/15時点) | 4,268円相当 ※ |
信託報酬 | 年0.47%(税抜) | - |
月間出来高 | 3949万株 | 少ないです |
純資産総額 | 17,762百万米ドル(2017年5月時点) | 約1兆9,538億円 ※ |
●組み入れ構成銘柄

iシェアーズ 米国優先株式 ETFに関しての感想
iシェアーズ 米国優先株式 ETFを理解するためには、S&P 米国優先株式指数の投資対象についての理解が必要です。そもそも優先株とは、株式と債券の中間に位置する金融商品を示します。特徴は下記の3点。
・企業が倒産した時の法的な弁済(債務を弁償すること)順位が、社債よりも下位にある
・ただし議決権を持たないので、普通株式よりは弁済順位が上位になる
・以上より、債券より利回りが高く、株式より利回りが低くなる

確かにiシェアーズ 米国優先株式 ETFの利回り水準は、すごく魅力的です。米国10年国債の利回りや、なんと株式S&P500指数の配当利回りの3倍、期間平均利回りが7%となっています。

株式よりも価格変動が緩やかと言われていますが、本当の有事、たとえばリーマンショックのような事態が発生したらどうなるのか。本物の金融危機の際の値動きを把握するために、過去10年のチャートで比較したほうが良いです。
驚くべき結果が下記のチャートから見えていきます。なんとリーマンショック時には、S&P500指数よりも大幅な下落。下落幅は▲61%です。株式並みの暴落で、資産を失う可能性がある事は頭に入れた方が良いですね。

(青線がiシェアーズ 米国優先株式 ETF、緑線がS&P500指数です。)
こう見ると、暴落時の価格変動リスクは株式並みなのに、リターンは株式よりもかなり劣るのではないかという懸念が出てきます。であれば、配当利回りが高い(価格低迷時)の株式ETFに資金を投入したほうが良いような気もします。
インカムゲインを狙う商品にもかかわらず、信託報酬が0.47%というのも高いような気がします。この点も、長期保有にいまいち向いていないのではないかと考える部分です。
・企業が倒産した時の法的な弁済(債務を弁償すること)順位が、社債よりも下位にある
・ただし議決権を持たないので、普通株式よりは弁済順位が上位になる
・以上より、債券より利回りが高く、株式より利回りが低くなる

確かにiシェアーズ 米国優先株式 ETFの利回り水準は、すごく魅力的です。米国10年国債の利回りや、なんと株式S&P500指数の配当利回りの3倍、期間平均利回りが7%となっています。

株式よりも価格変動が緩やかと言われていますが、本当の有事、たとえばリーマンショックのような事態が発生したらどうなるのか。本物の金融危機の際の値動きを把握するために、過去10年のチャートで比較したほうが良いです。
驚くべき結果が下記のチャートから見えていきます。なんとリーマンショック時には、S&P500指数よりも大幅な下落。下落幅は▲61%です。株式並みの暴落で、資産を失う可能性がある事は頭に入れた方が良いですね。

(青線がiシェアーズ 米国優先株式 ETF、緑線がS&P500指数です。)
こう見ると、暴落時の価格変動リスクは株式並みなのに、リターンは株式よりもかなり劣るのではないかという懸念が出てきます。であれば、配当利回りが高い(価格低迷時)の株式ETFに資金を投入したほうが良いような気もします。
インカムゲインを狙う商品にもかかわらず、信託報酬が0.47%というのも高いような気がします。この点も、長期保有にいまいち向いていないのではないかと考える部分です。
iシェアーズ 米国優先株式 ETFで分配金目的の投資
本ETFは毎月分配型で、2017年4月28日時点での分配金利回りは5.8 %(税引前)となっています。 ただし本当の有事の際には強烈な価格変動の恐れがあります。分配金狙いの投資として利用するときは、ご自身のリスク許容度を確認した上で、判断してください。


iシェアーズ 米国優先株式 ETFを購入できる証券会社
海外に上場しているETFで、下記のネット証券大手で取引が可能です。
●手数料が最も安い証券会社:マネックス証券
●その他、買付可能な証券会社:SBI証券、楽天証券
⇒海外ETF購入時の売買手数料完全比較ページはコチラ
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