日興アムンディ日本政策関連株式ファンド

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日興アムンディ日本政策関連株式ファンド

比較的高齢の情報弱者が飛びつくような「キーワード」をさりげなく散りばめて売り出したのが、「日興アムンディ日本政策関連株式ファンド」です。




所得倍増計画や、失われた20年などの過去を持ち出してくるあたりに、ターゲットにされている投資家層が分かりますよね。まさに現在、しこたま預金を貯めこんでいる年齢層が、バンバンこれを買わされているのでしょう。

綺麗ごとを並べた投資信託ほど、信用できないものはありません。だいたいこんな設立間もないファンド、誰がどうやってマトモかどうか判断するんでしょうかね? え? 俺が判断するって?? 俺様はそんな判断が出来るほど、投資の勉強をしているんですか???

(2016年1月3日公開)

 

日興アムンディ日本政策関連株式ファンドの基本的情報

購入手数料:最大3.24%(税込)販売会社はSMBC日興証券のみ
信託報酬年1.6632%(税込)
信託財産留保額: 0.2%
決算日:年1回(9月10日)
・信託期間:平成37年9月10日(設定日:平成27年11月20日)
純資産総額:833億円(2015年12月時点)
運用会社:アムンディ・ジャパン株式会社


ふう。またもや異様に高いコスト。消費税をひたすら嫌う人たちが、投資信託の購入手数料には全く拒否感が無いのが、この世の七不思議の1つだと思いますね。「儲け」や「欲望」に目が眩んだ人は、こういう部分には不感症になるのでしょうか。

この投資信託は、「疑惑のテーマパーク」と言える

日興アムンディ日本政策関連株式ファンドが何に投資するのか、販売資料を見て呆れます・笑。とりあえず、下記の赤枠で囲んだ4つのテーマを追いかけるそうです。

今までテーマ型ファンドをいくつも見てきましたが、ここまで「テーマパーク」のような投資信託は、初めて見ました。怪しげなるテーマパークです。





例えば投資テーマの一例である、インバウンド銘柄(外国人の需要が増える事で儲かる企業群)を持ち出して説明をしていますが、下記チャートをご覧になって、どのように感じますか? 今後も大儲けできそうと感じたのであれば、非常に危険な事です。

管理人からすると、ここまで株価が大きく上がった状態で喜んで買う人は「カモネギ投資家」くらいだと思います。投資信託を作る側の人間から見ると。当ファンドを買い漁っているような人ならば、気軽にホイホイ金を出すと思っているのでしょう。




他の投資テーマも同様です。「産業インフラ革新銘柄」に投資するようですが、(ネーミングからしてマーケティング臭がプンプンします)、最近ブームになりつつあるIot関連など、庶民にとって何となく期待が出来そうな分野である事がミソです。営業マンにとっては、売りやすいでしょう。




だいたい、上記のように「この分野に投資していたらこれだけ儲かった」系のグラフ、こんなもんは後付けでいくらでも作り放題だという事は、頭に入れておいた方が良いでしょう。

バックデータを取ると大きなリターンが出ていたというのは、投資信託を売る側の、常とう手段です。年収の高い会社に勤務するサラリーマンならば、こんなもんは朝飯前で「製造可能」ですから、くれぐれも騙されないようにしましょう。

実に儲かりそうなデータを見せつけながら、ベンチマークが存在しない欠陥ファンド

バックデータの話しの続きをします。そもそも、それほど「厳選した」投資テーマで儲けられる自信があるのなら、どうして運用目標たるベンチマークを設定しないのでしょうか?

下記は、各種の「疑惑のテーマ」を1つにまとめてみて、TOPIXよりもはるかに高いリターン、「実に2倍儲かりましたよ」というバックデータです。どうして起点が2003年なんでしょうかね。

おそらくそこを起点にすると、2015年にちょうど「2倍儲かった」と、視覚的に実に上手い感じに誘導できるからです・笑。演出が上手いよな。上手な演出があると、そこに「感動」する投資家が群がるのだろうな、という構図です。




で、ここまで儲かる自信があるならば、ベンチマークの設定は絶対に必要です。ベンチマークがあれば、運用開始後にそれを上回っていれば合格、下回ったら失格と、一瞬で判定できます。

ベンチマークを設定しないという事は、運用を開始してもロクな成績を上げられないのを、最初から運用する側が分かっている可能性が極めて高い、と想像できますね。

実際に保有している銘柄を見てみると、NTT、トヨタ自動車など、名だたる大企業群が並んでおり、これで本当に市場を出し抜いて、好パフォーマンスを上げられるのか、実に疑問です。


投資家が信頼できるのは、怪しげなテーマではなく、コストである

超絶に高いコストの投資信託が、世の中の平均点(ベンチマーク)以上の投資成績を出す事は、実はほぼほぼ不可能であることは、投資信託の運用をしている人ならば、ほとんど常識です。

日興アムンディ日本政策関連株式ファンドであっても、その現実からは逃れられません。どんなに儲かりそうに見えても、決して大儲けできることはないのです。今から2年、3年経つと、「ああ、やっぱりね」というところに落ち着いてきますから、楽しみに見ておきたいものです。

では、どうすれば良いのか? 資産運用において、相場の動きをコントロールする事は不可能ですし、事前に好成績を出せるファンドを探す事も、不可能です。

となると、相場の底を見つけてタイミングを見計らって投資信託を買うか、信託報酬や売買手数料等のコストに徹底的にこだわって買うかの、2つしかありません。

例えば当ファンドであれば、TOPIXに連動するタイプの金融商品に代替すれば良いかと思います。そのコストを具体的に比べてみましょう。

カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投資信託 日興アムンディ日本政策関連株式ファンド  3.24% 1.6632%
フリーETF MAXISトピックス上場投信 無料 ※ 0.08424%
(数字は税込みです)
※:カブドットコム証券では、手数料無料で買付可能です。


上記のコスト差を見ると、たった数%の違いのために、イメージが湧きづらいと思いますが、時間の経過と共に、あなたも驚いてしまうほどの利益の差が生まれます。

実際に金額ベースで見れば、すぐに分かります。金融機関にとって、決して見てほしくない事実です。この差はゴミの山のようですが、「真の投資家」にとっては宝の山です。

日本政策関連株式ファンド


●100万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本政策関連株式ファンド 11万5,560円 19万8,720円
MAXISトピックス上場投信 4,212円 8,424円
ETFとのコスト差 11万1,348円 19万296円


●300万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本政策関連株式ファンド 34万6,680円 59万6,160円
MAXISトピックス上場投信 1万2,636円 2万5,272円
ETFとのコスト差 33万4,044円 57万888円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本政策関連株式ファンド 57万7,800円 99万3,600円
MAXISトピックス上場投信 2万1,060円 4万2,120円
ETFとのコスト差 55万6,740円 95万1,480円


仮に証券営業マンの話しを信じて、虎の子の資金を500万円程度、10年に渡り保有する仮定します。逆に「真の投資家」は、資産運用ではコストが非常に重要な事を理解しているので、超低コストなETFであるMAXISトピックス上場投信を同額、同期間、保有するでしょう。

で、10年後にどれだけの差が生まれるかというと、95万円近くの利益の差が生まれます。これが「カモになる投資家」と「真の投資家」の違いです。コストを甘くみてはいけません。

高コスト投資信託の日本政策関連株式ファンドは、10年間で100万円ちかく余計に勝って初めて、市場平均に到達するのですから、そもそも市場の平均値に勝とうと思う事さえ、不埒な事なのです。こんなもん、勝てる訳がないと、「真の投資家」ならばすぐに分かります。

もしも購入タイミングを図ることによって、例えば相場の底で買って相場の天井で売ったとしても、500万円を投資して95万円分を儲けようとすると20%のリターンが必要になります。果たして投資期間10年間で、そういうタイミングが何度くるか。

おそらく3回とか4回程度しか、チャンスは来ないでしょう。そのチャンスに間違いなく絶対乗れるという人だけが95万円程度のリターンを得られるわけで、そう考えると、相場のタイミングを読むことが実に無理ゲーに近いかも理解できるでしょう。

そう考えると、極力低コストのインデックスファンド、あるいはETFを選択するだけで、戦う前から100万近くの勝利が確定しますから、どう考えても、いや、全く考えなくても、天才でもバカでも、ETF以外の選択肢など存在しないと結論付けることができます。

え?10年後に日本政策関連株式ファンドの方がリターンが高かったらどうするんだって?」・・・そんなもん、まぐれに決まってるでしょうが。「宝くじを買わないと当たらないでしょ」という阿保な話しと非常に似てきます。





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