コストだけ取られて運用成績は極めて平凡、のむラップ・ファンド

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のむラップ・ファンドの評判はどう?・・・管理人の評価は最低

投資マニア以外の個人投資家は、プロのアドバイスは常に正しいと誤解していますし、出来れば手数料を少し払ってでも、資産運用を全て丸投げしたいという願望が非常に強いと思います。

のむラップ・ファンド


そのようなニーズを満たすため金融機関が提供しているのが、富裕層向けサービスのラップ口座。近年は非常に人気が高まっているのですが、天下の野村證券大和証券が提供しているラップサービスは酷い状況です。

【参考記事】

野村證券ファンドラップの評判
大和証券のラップ口座の評判&体験談


そんな証券業界の巨人、野村證券が、個人投資家の資金を可能な限りかき集めたい欲望を丸出しにした商品、「のむラップ・ファンド」を販売し始めました。

(2015年5月7日公開)

 

のむラップ・ファンド(普通型)の基本的情報

購入手数料:1.08%
信託報酬年率1.3284%(税抜き)
信託財産留保額: 0.3%
運用期間:平成37年2月18日 (設定日:平成22年3月15日)
決算日:毎年2月18日
純資産総額:241億円(2015年4月15日時点)
運用会社:野村アセットマネジメント株式会社

のむラップ・ファンドのイメージ

のむラップ・ファンドなんて、ラップとか言っているけど、ただの投資信託だぞ

ラップファンドなんて言いうから、いかにも富裕層向けなのかなと思い違いする輩が多いとは思いますが、実態は、単なる高コストなバランス型投資信託と理解していただいて結構です。

投資対象 ETFなどの名称 ベンチマーク 初年度コスト
日本株式 国内株式マザーファンド TOPIX 0.078%
国内債券 国内債券NOMURA-BPI総合マザーファンド NOMURA-BPI総合 0.25%
外国株式 外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド MSCIコクサイ インデックス 0.25%
外国債券 外国債券マザーファンド シティ世界国債インデックス(除く日本) 0.45%
世界のREIT 世界REITインデックスマザーファンド S&P先進国REIT指数(配当込) 0.25%


下記のように個人投資家が取れるリスクによって、保守型、普通型、積極型と3タイプがあります。こんなのも、バランスファンドが安定型とか積極型を用意しているのと、なんら変わりません。

のむラップ・ファンドのリスク、リターンの解説

セールスポイントである「機動的なポートフォリオ変更」も大した事が無い

この投資信託の宣伝ポイントは、「各資産の期待リターンや推定リスク、各資産の相関係数等を元に、ポートフォリオの投資配分を決定する」という点でしょう。

簡単に言うと、市場動向に合わせて資産配分を微調整するとの事です。本当に機動的に運用できれば、確かに凄いと思います。その上、長期的、短期的な変動に合わせてもポートフォリオの配分を微調整すると豪語しています。

のむラップ・ファンドの運用方針


ただし、ここ1年ほど世界の相場は激変していたにも拘わらず、実際にポートフォリオの配分比率を見ると、下記のような状況です。特に何もしていないように見えるし、大体このように「機動的に資産配分を変更」なんて言っても出来るわけがなく、まったく期待できません

(ま、そりゃそうでしょう。そんな神業ができたら、ファンドマネージャーは野村證券をやめて、一人で神の技を駆使して億万長者になりますから)

のむラップ・ファンドの実質組み入れ比率の推移

のむラップ・ファンドをETFに置き換える方が、確実に今より利益になる事は間違いない

野村證券が主体的に販売している「のむラップ」ですが、平凡なバランス型投資信託の割に、コストがべらぼうに高いです。購入時に1%近い手数料と、毎年1.5%近い信託報酬を支払う訳です。

ちなみに、超低コストなETFを利用しても、下記のように完全に代替可能です。信託報酬に至っては、平均で0.3%程度になると思いますから、ざっくり毎年1%以上のコストダウンが成立します。

1000万円投入できる人は、10年で100万円もの資金を野村證券に吸い取られることなく、自分の手元に残しておけます。この差は、極めて大きいですよ。

(本当の富裕層は、こんなところはすぐに気が付きます。もしもそれが分からないようならば、富裕層向けの投資信託を物色する前に、己のファイナンシャルリテラシーを向上させるべし)

投資対象 ETFなどの名称 ベンチマーク 初年度コスト
日本株式 MAXISトピックス上場投信 TOPIX 0.078%
先進国株式 MAXIS海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 MSCIコクサイ インデックス 0.25%
国内REIT MAXIS Jリート上場投信 東証REIT指数 0.25%
海外REIT iシェアーズ米国不動産ETF(IYR) ダウ・ジョーンズ米国不動産指数 0.45%
iシェアーズ 先進国(除く米国)不動産 ETF(IFGL) FTSE EPRA/NAREIT 先進国(除く米国)不動産インデックス 0.48%
先進国債券 上場インデックスファンド海外債券(Citi WGBI)毎月分配型 シティ世界国債インデックス(除く日本) 0.25%

単純に、低コストのバランスファンドに切り替えるだけでいいでしょうが

ただし、ETFでの管理すら面倒であると感じるのであれば、バランス型投資信託でも利用すれば話は簡単です。のむラップ・ファンド(普通型)の資産配分を見ると、リスク資産、安全資産が半分程度です。このポートフォリオであれば、セゾン投信を利用すれば良いだけです。

のむラップ・ファンドのポートフォリオ


セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドであれば、初年度のコストがゼロになって、毎年の信託報酬も半分ほどになります。

え?でも、のむラップ・ファンドのほうが優秀だろうって??

そういう思い込みは、金融機関の良い餌になりますから、要注意です。実際に運用成績を比べてみると、コストが半分に削減されるにもかかわらず、運用成績はセゾンとまったく変わらないのが分かると思います。ラップファンドなんて言っても、しょせんはこんな程度です

のむラップ・ファンドとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの運用成績比較


耳障りのよいセールストークや、いかにも上手くいきそうな販売資料に騙されることなく、浮ついた気持ちを抑制していただいて、投資の王道を歩むことこそ、結局は成功への近道と言えます。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの解説動画


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