野村インド株投資の評価と解説

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野村インド株投資・・・運用成績は非常に良い、猛烈に高いコストがポイントになる

2005年から売られている、インド株に投資できる投資信託、野村インド株投資が、またぞろ大いに売れているようです。

野村證券のみの販売ですが、なぜか2017年4月の月間販売ランキングでは第4位となっており、インド株が突然売れ出すなんてことはないですから、野村證券が営業攻勢をかけているのだろうなと推定できます。

野村インド株投資


野村證券が売り込むくらいですから、よほどこれを売ると利益になるのだろうなと思いつつ、一応、中身をチェックしてみたいと思います。野村インド株投資の実力や、いかに?

参考ノムラ・アジア・シリーズ(ノムラ・印度・フォーカス)もあわせてお読みください


(2017年5月2日公開)

 

野村インド株投資の基本的情報

購入手数料最大3.0%(税抜き)・・・販売会社は野村證券のみになります。対面販売、ネットトレードの両方で購入できます。

信託報酬年2.0%(税抜き)
信託財産留保額: 0.5%
決算日:年1回(毎年7月11日)・・・決算のたびに、その期の配当収入などをはるかに上回る多大な分配金を出しています。基準価額が必要以上に上昇しないような「対策」なのかもしれません。

・信託期間:平成32年7月13日(平成17年6月22日設定)
純資産総額:2623億円(2017年3月時点)
運用会社:野村アセットマネジメント株式会社


初年度にいきなり5%もコストが発生するなど、まったく「やってられないよ」と思ってしまうほどの猛烈な高コストの投資信託です。

まず、ベンチマークと運用成績の比較

野村インド株投資は、その名の通りインドの株式に投資をします。2017年3月末時点では、合計49銘柄に投資をしており、業種別の投資比率は、以下の通りになっています。

野村インド株投資の業種別配分


一言で言うと、ベンチマーク(運用目標)であるMSCIインディア・インデックス(税引き後配当込み)を上回る成績を目指すアクティブファンドであり、特に業種などを絞るのではなく、ファンドマネージャーの裁量によって投資先が決められます。

猛烈な高コストの投資信託には、なぜかベンチマークが定められていないケースが多いのですが、野村インド株投資には幸いなことにそれが有り、したがって過去の運用成績とベンチマークを比較して、このファンドが優秀なのかダメダメなのかが分かります。

では、投資信託選びで最も大切なポイントの一つ、ベンチマークとの対比で実際にどのような結果が出ているのか、確認してみましょう。月次レポートを見ると、次のグラフが掲載されています。

野村インド株投資とベンチマークとの対比


上記、赤枠で囲んだあたりの、ここ3年ほどの運用成績がすこぶる良好で、それ以前の大半の期間においてはベンチマークを下回る惨憺たる成績だったのが、上手くリカバリー出来ています。その結果、設定来でもベンチマークを上回って来ました。

本来ならばこれは喜ばしい現象ではあるものの、「では果たしてその理由は何か」と尋ねられたら、「全く不明です」とお答えせざるを得ません。

アクティブファンドの運用成績は、ファンドマネージャーの腕前に、かなりの部分が委ねられています。今までダメだったものが突如として蘇るのは、もしかしたらファンドマネージャーの交代などがあったのかもしれませんね。

しかしながら運用報告書を見てもそのような事は通常、記載がありませんので、投資家としては何が何だかわからない状態でファンドを保有しなくてはならず、その点がアクティブファンドの「気持ち悪い」部分だとも言えます。

中身が分かりませんから、今後も今のような好調さが持続しやすいのか、あるいは今回の好調は全くの偶然の産物なのか、分かりません。したがって、これからも保有しても良さそうなものなのか、何ら判断する事ができない点で、大いに問題だといえます。

なお、好調の要因を説明するはずの月次資料を見ても、「ベンチマークより高めの投資比率としていた金融セクターの騰落率がベンチマークを上回ったことなどが主なプラス要因となりました」、のような説明しか乗っておらず、こういうのは本当に「説明」なのかと疑問に感じます。

代替えとなるETFはあるのか?

では、野村インド株投資の代替えとなるETFが有るのかどうかです。国内ETFでは、異なるベンチマークの以下の2本であれば、インド株という意味で代替えしても良いかもしれません。

上場インデックスファンドCNX Nifty先物(インド株式)
NEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信


しかし、指数が異なりますから、リターンの比較も単純にはできません。下記の比較を見てみると、野村インド株投資がベンチマークに圧倒的に勝利しているのが目立ちます。

過去5年あるいは10年で見てもベンチマークを上回るので、これだったら存在価値のあるおすすめアクティファンドとしても良いかもしれません。

野村インド株投資とインド株ETFとのリターン比較


ベンチマークとの対比を見る限り、現状では野村インド株投資をセレクトしても良いし、私だったらインデックスファンドでもある上記のETFのいずれかを選びます。完全に投資家の考え方次第、と言っても良さそうです。

私がETFを選ぶのは、やはりコストが圧倒的に安いからです。野村インド株投資は、仮に10年間保有したら、信託報酬+購入手数料で元本の23%という多大な金額を、野村証券グループに吸い取られます。これはあまりにも、大きすぎる数字です

今後、野村インド株投資の成績が良好を維持するのか再び低迷するのか、完全に神のみぞ知る世界です。確率五分だと見て良いでしょう。それだったら、100%の確率で元本から失われるコストの部分を、あらかじめ大幅に削減しておくほうが、合理的だと判断します。

なおもしも「やはり野村インド株投資が良い、けれども出来ればもう少しコストを低減したい」、という事であれば、野村インド株投資よりは成績は劣りますが、同様にベンチマークよりは成績の良い、JPMインド株アクティブ・オープンという選択肢もあります。

野村インド株投資とJPMインド株アクティブ・オープンとのリターン比較


JPMインド株アクティブ・オープンであれば、信託報酬は1.8%、購入手数料は無料です。10年間保有時の元本消失は18%であり、野村インド株投資よりは5%少なくて済みます。

ま、同じ野村アセットマネジメントが運用する、先述のNEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信であれば、信託報酬は0.95%です。10万円未満ならば、これを松井証券で買えば購入手数料は無料になるので、10年で9.5%しか元本への影響はありません。

どれを取るか、まさに投資家の考え方次第になりますね。いずれにせよ、一般的な株式投資のようにキャピタルゲインを狙う投資、あるいは長期分散投資の一環としてインドへの投資比率を高めたい場合に、それらのファンドが役に立ちそうです。

参考ノムラ・アジア・シリーズ(ノムラ・印度・フォーカス)もあわせてお読みください




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