日本厳選プレミアム株式オープン(年2回決算型)よりも、ETFの方が比較できぬくらい良い

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日本厳選プレミアム株式オープン(年2回決算型)の評価は?

株式投資で大儲けした人の話を聞くと、同じように楽をして儲けたいと思うものです。そのような欲望丸出しで金融機関などに相談にいくと提案されそうな投資信託が、今回取り上げる「日本厳選プレミアム株式オープン」です。

何といっても、「厳選」した上に「プレミアム」ですからね。ネーミングからして、タダモノではない雰囲気が伝わってきます。これはもう、期待できるんじゃないかと。

日本厳選プレミアムオープン


実はこの投資信託、管理人が三菱東京UFJ銀行に投資信託の相談に行った際に、紹介されたものです。日本株についてはインデックスファンドの話が出たのに、帰り際に渡された資料は、なぜか日本厳選プレミアム株式オープンでした。金融機関の目指すところが、何となく分かるような出来事でした。

(2015年10月16日公開)

 

日本厳選プレミアム株式オープン(年2回決算型)の基本的情報

購入手数料:3.24%(税込み)※
信託報酬年率1.674%(税込み)
信託財産留保額: なし
運用期間:平成36年1月19日(設定日:平成26年1月20日)
決算日:年2回(毎年6・12月)
純資産総額:367億円(2015年10月時点)
運用会社:三菱UFJ国際投信株式会社

SBI証券楽天証券カブドットコム証券など、ネット証券でも3.24%の高額手数料が必要です。それにしても、手数料の信託報酬も、呆れるくらいの高コストです

銘柄を厳選して、意味の分からないプレミアム感を付けても、運用成績は普通より劣る

日本厳選プレミアム株式オープンの主要な投資対象は、日本国内の株式銘柄です。数千を超える銘柄の中から、厳選したプレミアム企業30銘柄程に投資します。

高い市場支配力、強い収益力、確固とした財務基盤を備えた会社の事を、プレミアム企業と定義しているようです。そういえば、モルガンスタンレー グローバルプレミアム株式オープンでも同じように「プレミアム企業」に投資してましたが、散々な成績でしたね。

株式の銘柄選びができない私のために、このような凄いことをやってくれるなんて凄い」・・・そんな感想を抱いた人は、金融機関の良い餌になる恐れが十二分に有りますから要注意です。

日本厳選プレミアムオープンの銘柄選定基準


厳選だのプレミアムだの言ったところで、運用目標を上回らなければ、ただのヘボいファンドだという事になります。今回の投資信託では、TOPIX配当込み指数が参考指数です。TOPIXとは東証一部の全銘柄の株価の動きを示します。

つまり、これが平均値という事で、それを上回らなければ、アクティブファンドとしての日本厳選プレミアムオープンには存在理由が無いと言う意味になります。

本来ならば日本厳選プレミアムオープン側が運用報告書に、参考指数との比較データを掲載すべきですが、どこを見てもそんなグラフは載っていません。嫌な予感がしますよね。

だったら自分で調べてみればよいという事で、TOPIXに連動するMAXISトピックス上場投信と、ついでに日経平均株価指数に連動するMAXIS日経225上場投信の2銘柄と成績を比べてみましょう。

日本厳選プレミアムオープンと国内上場ETFの運用成績の比較


結果は、投資するのに多額の手数料や年間経費を必要としているのに、市場平均に対して負けているような状況です。投資信託のネーミングだけで判断すると、とても儲かりそうなイメージですが、真の姿を見てみると落第点クラスの成績です

年に2回、盛大に分配して強引に基準価額を下げる、無理な運用

成績に問題があるだけでなく、下記チャートを見ると、驚くほど多額の分配金を出す傾向にあります。分配金を出した事で、基準価額が急激に下落しています。

これ、何をやっているかというと、基準価額を強引に1万円まで下げているんですよ。三菱東京UFJ銀行の説明だと、「一度基準価額をゼロクリアして、リセットしているようなもの」だとの事。

じゃあ何でリセットしなくてはならないかというと、基準価額が高くなると割高だと勘違いする初心者の人々にも投資信託を買わせるための工夫なんですね。基準価額が1万3000円だと、「高いわね」と感じるけども、1万円とか9000円だと、「そこそこ安いわね」と感じるわけです。

実際はそんなバカな話は無いというような単なる錯覚なのですが、初心者はそう感じる。だったらそれを利用してしまえというのが、投資信託を作る側の悪い知恵です

日本厳選プレミアムオープンの基準価額の推移


こんなに盛大に分配を出されると、半年に一回は20%もの多額の納税を都度しなくてはならないのですから、大変に運用効率が落ちます。

で、その分配金は全てが純粋な利益であれば良いのですが、分配原資の内訳を見る限りでは我々の資産も取り崩しているのではないか、と思わせるような状況です。分配金884円のうち、当期に計上した収益は655円ですから、差額はどこから来たのか、という事ですね。

日本厳選プレミアムオープンの分配原資の内訳


つまりこれは、(一般市民の勘違いを利用した金融機関の都合で)、無理矢理に基準価額が1万円に減らされる過程で、我々の投資元本までも、勝手に取り崩している可能性があるということです。

もちろん、今までの運用の内部留保から出している可能性もありますが、その割合がいくらなのかは正直分かりません。このような不透明な分配を都合よく出せるのが、アクティブファンドなんです。

無理矢理にタコ足分配など出さない、いわゆるインデックスファンドならば問題ありませんが、日本厳選プレミアムオープンのような投資信託では十分な注意が必要ですね。

低コストなETFを利用すると、確実に儲けが増える

運用成績がクラスの平均点より劣る事を考えると、手数料や信託報酬などのコスト負担の事を重視しなくてはなりませんね。最終的な儲けに大きな影響を与える事になります。

そもそも日本厳選プレミアム株式オープン、既に書いたように、コストが極めて高額です。まるで不味い味のタマゴをわざわざ高い金を払って食っているようなものです

下記に、日本厳選プレミアムオープンよりも運用成績の良い(と言っても平均値なのですが)、国内ETF2銘柄と比べてみましょう。驚くようなコスト差がある事が、良く分かります。


カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投信 日本厳選プレミアム株式オープン(年2回決算型) 3.24% 1.674%
国内ETF MAXISトピックス上場投信(1348) 無料※ 0.0842%
MAXIS日経225上場投信(1346) 無料※ 0.1836%
(数字は税込みです)※カブドットコム証券では手数料無料で買い付けができます。


上述のコスト差が、長期的にどの程度の差になって表れるのか、具体的に計算してみましょう。

●100万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本厳選プレミアム株式オープン 11万6,100円 19万9,800円
MAXISトピックス上場投信 4,210円 8,420円
ETFとのコスト差 11万1,890円 19万1,380円


●300万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本厳選プレミアム株式オープン 34万8,300円 59万9,400円
MAXISトピックス上場投信 1万2,630円 2万5,260円
ETFとのコスト差 33万5,670円 57万4,140円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
日本厳選プレミアム株式オープン 58万500円 99万9,000
MAXISトピックス上場投信 2万1,050円 4万2,100円
ETFとのコスト差 55万9,450円 95万6,900円


なんと、日本厳選プレミアム株式オープンに500万円投資すると、10年間で100万円近くの手数料を金融機関に支払う必要があるのです。このコスト、知らないうちに支払っているので、タチが悪いです。(特定の投資信託だけを500万円買うという行動もよろしくないですが)

もしも低コストの国内ETFを利用していると、たったの4万円です。差額の96万円近くの利益が、金融機関に転がり込んでいくというわけで、怒りが込み上げて来ますよね!




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