高成長インド・中型株式ファンドの成績は良好だが、総合的に考えると不信感に満ちている

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高成長インド・中型株式ファンドの評価はどうか?

投資の初心者の方にとって、心をくすぐられる言葉、それは「国として将来の成長性が非常に高く、株価の潜在的な成長率も高いため、お勧めです!!」というようなセールストークではないでしょうか?

そんな人達の心を鷲掴みにしつつある投資信託が、高成長インド・中型株式ファンドです。心くすぐる言葉とともに、管理人もかつて見たことがないくらいの、トンデモナイ数値の分配金利回りが、麻薬のようにあなたの脳天を痺れさせます

高成長インド・中型株式ファンド


成長性の高いインドと言うだけでは足りないのか、中型株式で更にマニアックに攻めるあたりは、投資をよく理解していない人のハートを射止めそうですね。

(2015年5月25日公開)

 

高成長インド・中型株式ファンドの基本的情報

購入手数料:3.78%(税込み)
信託報酬年率2.0294%(税込み)
信託財産留保額: 0.3%
運用期間:2021年8月27日まで(設定日:2011年8月31日)
決算日:年4回(毎年2・5・8・11月の各27日)
純資産総額:232億円(2015年5月時点)
運用会社:三井住友アセットマネジメント株式会社

SBI証券楽天証券などの主要なネット証券では、購入手数料が3.24%とやや減額されます。

分配金利回りが67%という、腰を抜かしてしまうほどの数値

当ファンドを調べていて、非常に気になった点が下記チャートです。分かりますかね? 設立から3年は資金がまったく集まっていなかったのに、2014年の後半から急激に資金が集まりだし、フィーバーしそうな予感がプンプンしてきました。

高成長インド・中型株式ファンドの基準価額と純資産総額の推移


ボラリティの大きそうなインドなのに、基準価額は庶民にとって受け入れやすい1万円台にとどまっているのも、何か怪しい感じがしました。なので念のため分配金の出し方を見てみると、基準価額を下げる目的なのか、定期的に多額の資金を放出しています。

高成長インド・中型株式ファンドの分配金履歴


なんだこれ?と思い、分配金の利回りを見てみるとトンデモナイ事に。2015年5月時点の分配金利回りが約67%です。管理人は様々な投資信託を見てきましたが、間違いなく新記録です。

高成長インド・中型株式ファンドの分配金利回りの推移


2014年の後半から20%を超えてきましたから、庶民の注目を浴びたのでしょう。地方の証券会社などが、「分配金の利回りも高い」などとミスリードをして販売している姿が、目に浮かびます。

だいたいこの投資信託、優れているのかそうでないのか、どうやって判断するのですか?

高成長インド・中型株式ファンドの主要な投資対象は、インドの中型株式です。ただそれだけ・・・。

特にベンチマークも、参考指数も提示していない。運用目標が分からないのですから、私たちはいったい、このファンドの良し悪しをどう判断しろと言うんでしょうか?

これまで、ベンチマークなどの目標設定をしていないファンドや、比較チャートを提示しない輩は、絶望的なショボイ運用成績でした。基本的に、たまたま絶好調の相場環境に助けられて馬鹿でも儲かるような状況で、他に比べてパフォーマンスが良かっただけというオチが大半です。

そのあたりの話は、姉妹サイトにてベンチマークや参考指数が無い投資信託はロクデモナイぞという記事にまとめてありますので、ぜひ一度お読みください。

コストを考慮すると、とても長期的に保有しようとは思えない

高成長インド・中型株式ファンドの分配金の出し方も想像を超える状態ですが、保有するためのコストの高さも、天下一品です。初年度には5%の手数料を金融機関に献上して、毎年2%近くを継続して貢ぎ続ける、投資の奴隷と化してしまいます

せめてインドに投資したいのであれば、国内の取引所で購入可能なNEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信でも利用してはどうかなと思う訳です。

ただし、高成長インド・中型株式ファンドは中型株に集中投資している事もあって、直近1年のパフォーマンスを見ると、ETFが劣ってしまう点が悩ましいですね。

しかしここで、この成績に惑わされてはいけません。上述したように、ベンチマークや参考指数の無い投資信託の運用成績は、信用ならないのです。投資信託を買うときは、決して「銘柄選び」に終始してはいけません。必ず、合理的な判断をしていただく事をおススメします。

高成長インド・中型株式ファンドとインド株ETFとの基準価額の比較


そのように冷静になった時、このインドファンドが長期的に見て意味不明な分配金を出し続ける上に、コストも高い点を考慮すると、正直言って不信感が満載になります。

だったら、唯一信頼できる「コスト」で比較するのが正しい選択でしょう。上記のグラフの2つのファンドをコスト面で比較してみたのが、下記になります。

投資対象 ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
投資信託 高成長インド・中型株式ファンド 3.24% 2.0294%
ETF NEXT FUNDSインド株式指数・CNX Nifty連動型上場投信 0.0525%※ 1.026%
(数字は税込みです)
※SBI証券で100万円投資時の手数料525円換算の手数料利率です。


もしも100万円を投資したとしたら、10年保有で約13万円のコスト差が付きます。この差は、本来すべてあなたの懐に入るものです。(償還までの10年間保有したとして)

このコスト差以上に、高成長インド・中型株式ファンドの運用成績が良好だといいんですけどね。管理人的には、そんな神様にお願いするような投資は真っ平御免ですから、再現性を考えると無難にETFを利用すれば良いと思いますね。




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