TOPIXにすら負けることがある、フィデリティ・日本小型株・ファンド

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フィデリティ・日本小型株・ファンドに、小型株効果なんて全く望めない現状

株式投資で市場の平均的なレベルよりも運用成績の向上を目指す時に、大型株よりも小型株への投資比率を高めてやると、結果的にリターンが出ることが多いといわれています。小型株は株価の暴騰や暴落が多いので、タイミングさえ間違わなければ、大きな利益を手にすることも夢ではありません。

フィデリティ・日本小型株・ファンド


しかし小型株投資を、投資信託で実行しようとなると、とたんに高コストでダメダメな投資信託のオンパレードになります。ここではフィデリティ・日本小型株・ファンドを取り上げて、そのダメさ加減を見て見たいと思います。

(2015年11月13日公開)

 

フィデリティ・日本小型株・ファンドの基本的情報

購入手数料:最大3.24%(税込)※
信託報酬年1.8604%(税込み)
信託財産留保額: なし
運用期間:無期限(設定日:1998年4月1日)
決算日:年1回(毎年11月30日)
純資産総額:348億円(2015年11月時点)
運用会社:フィデリティ投信株式会社

フィデリティ証券SBI証券楽天証券など、ネット証券では手数料無料です。三井住友銀行で買ったりなんかすると、3.24%もの高額手数料が取られます。

意識高い系なアクティブファンドなのだが、運用成績が残念な結果で驚き

フィデリティ・日本小型株・ファンドの投資対象は、知名度の高い大型株ではなくて、当然に国内の小型株です。「積極的に企業分析を行い、規模が小さく高成長を期待できる企業を選別する」事で、ベンチマークを上回る成績を目指すアクティブファンドです。

さて保有銘柄を見ると、確かに聞きなれない企業が並んでいます。先日評価した野村のジャパン・ストラテジック・バリューのように、「腐った大企業」ばかりを組み入れたファンドよりは、期待が持てます。

フィデリティ・日本小型株・ファンドの組み入れ上位10銘柄


高額なコストを支払って市場を出し抜こうとする訳ですから、ベンチマークであるRussell/Nomura Mid-Small Cap インデックス(配当金込)を遥かに上回る成績になっているはずです。

※2009年までベンチマークは、Russell/Nomura Small Cap インデックス(配当金込)

で、大いに期待してベンチマークと比較した結果がコチラです。谷底に突き落とされた気持ちになるくらい、絶望的な成績ですね。

フィデリティ・日本小型株・ファンドの運用実績の推移、ベンチマークとの対比


具体的に、どの程度のボロ負け状態か気になりますよね。月次レポートを見ると(というか、情報を開示しているのは評価しますよ)、ベンチマークに対して▲52%と驚くような惨状です

設立当初はベンチマークを超える成績を叩き出していましたが、アクティブファンドを長期的に運用するとインデックスには敵わないという事ですね。

コストが超絶に低いETFで小型株に投資した方が、確実に利益が増える

前述したように、長期的な目線でみると、アクティブファンドがベンチマークを凌駕し続ける事は非常に難しいです。もちろん優秀なアクティブファンド、例えばひふみ投資(後述)などは存在しますが、今後も常に運用成績が良いかどうかは判断できません。

仮に日本国内の小型株に投資したいのであれば、ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託で代替する戦略で、全く問題ありません。

ベンチマークはフィデリティ・日本小型株・ファンドが以前にベンチマークとしていた「Russell/Nomura Small Cap Core インデックス」ですが、国内の小型株に投資したい目的とは合致します。もちろんフィデリティ・日本小型株ファンドと比較して、遜色ないパフォーマンスです。

小型コア・インデックス連動型上場投資信託と、フィデリティ・日本小型株・ファンドの基準価額の推移の比較


特に注目するべきポイントは、コストの差です。フィデリティ・日本小型株・ファンドと代替可能な「小型コア・インデックス連動型上場投資信託」を比較した結果をご覧ください。

カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コストアクティブファンド フィデリティ・日本小型株・ファンド 3.24%
(無料※1)
0.648%
国内ETF 小型コア・インデックス連動型上場投資信託 0.0525%※2 0.1836%
(数字は税込みです)

※1 上述のネット証券で買付すると、手数料無料になります。
※2 SBI証券で100万円投資時の手数料525円換算の手数料率です。


上述のコスト差が、長期的にどの程度の差になって表れるのか、具体的に計算してみましょう。

●100万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
フィデリティ・日本小型株・ファンド(買付手数料3.24%の場合) 12万5,420円 21万8,440円
フィデリティ・日本小型株・ファンド(ノーロードの場合) 9万3,020円 18万6,040円
小型コア・インデックス連動型上場投資信託 2万7,525円 5万4,525円
ETFとのコスト差
(手数料3.24%の場合)
9万7,895円 16万3,915円
ETFとのコスト差
(ノーロードの場合)
6万5,495円 13万1,515円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド名 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
フィデリティ・日本小型株・ファンド(買付手数料3.24%の場合) 62万7,100円 109万2,200円
フィデリティ・日本小型株・ファンド(ノーロードの場合) 46万5,100円 93万200円
小型コア・インデックス連動型上場投資信託 13万5,994円 27万994円
ETFとのコスト差
(手数料3.24%の場合)
49万1,106円 82万1,206円
ETFとのコスト差
(ノーロードの場合)
32万9,106円 65万9,206円


どうですか? 仮に500万円の投資資金を、10年運用したと仮定しましょう。我々が慣れ親しんだ銀行などで購入すると、80万円近くの余計なコストを支払う事になります。

仮にノーロードで購入したとしても、65万円のコスト差です。毎年の必要経費である信託報酬が高額であるという事は、この金額分の運用成績がそっくりそのままリターンを削りますから、資産運用の観点から考えると非常に問題なのです

高コストな投資信託で資産運用を試みても、資産が思ったように増えない訳ですね!

どうしても、中小型株でリターンを高めたいという人は、迷わずひふみ投信を買うべし

今回、フィデリティ・日本小型株・ファンドのように、ベンチマークに大負けしているにもかかわらず、とんでもないコストを支払わせるようなボッタクリ投資信託を買うくらいなら、小型コア・インデックス連動型上場投資信託を買う方がはるかにマシと書いております。

ですがもし日本の中小型株で、フィデリティ・日本小型株・ファンドよりも高いリターンを出しているファンドにどうしても投資したいのであれば、ひふみ投信が最適だと思います。

フィデリティ・日本小型株・ファンドと、ひふみ投信などの基準価額の推移の比較


というか上のグラフを眺めてみると、フィデリティ・日本小型株・ファンドの運用成績がTOPIXよりも劣っていて、小型株効果もクソも無い状態に、ガックリ来ますね・笑。

ひふみ投信の参考指数はTOPIXで、フィデリティ・日本小型株・ファンドとは異なりますから、一概には比較できませんが、投資先の一部としてひふみ投信を保有することで、資産全体のリターンを底上げするのを狙っても良いと思えます。

ひふみ投信のより詳細な解説はコチラ





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