ダイワ米国株主還元株ファンドに投資しても、報われない可能性が高い

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人気急上昇中のダイワ米国株主還元株ファンドは、「しょうもないファンド」認定

ダイワ米国株主還元株ファンド大和証券の尋常ではない営業力によって、1カ月程度で462億円もの資金を集めた「ダイワ米国株主還元株ファンド」。

投資信託の世界では、超人気ファンドに限ってクソみたいな運用成績、その上、高コストとお決まりのパターンがあるのですが、当ファンドはどうでしょうか?

販売資料を見ると、大和証券の気合の入れようが伝わってきます。実態やいかに。確認してみたいと思います。


(2015年11月20日公開)

 

ダイワ米国株主還元株ファンドの基本的情報

購入手数料:最大3.24%(税込)販売会社は大和証券のみ
信託報酬年1.953%(税込)
信託財産留保額: なし
決算日:年2回(毎年4・10月18日)
・信託期間:平成32年10月16日(設定日:平成27年10月20日)
純資産総額:425億円(2015年11月時点)
運用会社:大和証券投資信託委託株式会社

良好なシミュレーション結果なんて、ウソだろ!?

ダイワ米国株主還元株ファンドの主要な投資対象は米国の株式銘柄ですから、一見すると至って平凡な投資信託に見えます。ですが当ファンド最大の特徴は、「自社株買い」を行っている企業群を選別している点でしょうか。

美しい販売資料を読みこなすと何だか小難しい事を書いていますが、「理論的に自社の株を積極的に買う企業の株価は上がり易いはずだ!」と力説している訳ですね。

自社株買いと、株価への影響


実際は米国の大型株・中型株の中から、自社株買いを持続的に続けそうな、約100銘柄を厳選して投資する方針のようです。当然ながら?ベンチマーク・参考指数が存在しないアクティブファンドですから、正直いって今後の運用成績に強い懸念を感じます。

うーん。平凡な成績になりやすい大型・中型株から厳選しても、素晴らしい成績になる気がまったくしないのですが、どうなのでしょうか・・・。不安が頭をよぎります。

大和証券が全力で販売している売れ筋商品だけあり、販売資料への気合の入れ方は違います。下記のように、米国の名だたる株価指数を凌駕しているシミュレーション結果を提示して、猛烈に売りまくっているようですね。

ダイワ米国株主還元株ファンドの過去のパフォーマンスのシミュレーション


ただ過去のシミュレーション結果って、簡単に良い結果を出せますからね。数字を弄るのは簡単なのです。つまり、いかようにも素晴らしい運用成績に仕立て上げる事が出来るという事です。

だいたい、過去の運用成果が良かったからといって、それと未来の運用成績とは、基本的に何の関係もありません。そんな投資が機能するならば、世界中が大金持ちです。

といいう事で、運用間もないのですが、具体的な成績が気になる所。と言う事で、モーニングスターのウェブサイトで成績をチェックしてみた結果がコチラ。

ダイワ米国株主還元株ファンドと、代替えとなりうるETFとの基準価額の比較


シミュレーション結果でアウトパフォームしていると主張しているMSCI米国指数(配当込)や、ダウジョーンズ指数に連動するSMT ダウ・ジョーンズ インデックスと比べると、わずか2か月の運用ですが、すでにインデックスに2%も負けています・・・

言っている事とやっている事が全く違うという事で、まったくしょうもないファンドだな、という感想しかありません。こういう事が多いので、とりわけアクティブファンドは、少なくとも1年間は運用の経過を観察してから、購入の判断をすべきです。

過去の検証で凄い成績だと豪語しながら、実際にやってみたらショボイ成績になる大きな要因の一つが、トンデモナイ高コストだと考えられます。2%ちかい信託報酬を取っていたら、その分リターンが落ちるに決まっています

次の項でも書きますが、とにかく高いコストの投資信託ほど、割に合わない投資はありませんから、肝に銘じて注意しておくように!

超低コストなETFを活用すると、確実に利益が増える事を具体的に解説

前述したように、机上の計算で数値をチョロット誤魔化して成績を良く見せる事は簡単ですが、現実に好成績を出す事は至難の業です。ただ資産運用の世界で、確実に利益を向上させる手段は存在します。それは唯一、我々個人投資家がコントロール可能なコストを下げることです。

例えば米国に投資するのであれば、MSCI米国インデックスに連動するタイプのUBS ETF 米国株(MSCI米国)や、S&P500指数に連動するSPDR S&P500 ETFを検討するだけで十分です。上手くいくのかいかないのか判定不能な、「自社株買いファンド」など買う必要はありません。

カテゴリ ETFなどの名称 購入手数料 信託報酬
高コスト投資信託 ダイワ米国株主還元株ファンド 3.24% 1.953%
国内ETF UBS ETF 米国株(MSCI米国) 0.0525% ※1 0.216%
フリーETF SPDR S&P500 ETF 無料 ※2 0.0972%
(数字は税込みです)

※1:SBI証券で100万円投資時の手数料525円換算の手数料率です。
※2:カブドットコム証券では、手数料無料で買付可能です。


一目見ただけでも、コストが激減して利益が増える事がイメージできるかと。では具体的に金額ベースで計算してみましょう。その結果はコチラです。


●100万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
ダイワ米国株主還元株ファンド 13万50円 22万7,700円
UBS ETF 米国株(MSCI米国) 1万1,325円 2万2,125円
SPDR S&P500 ETF 4,860円 9,720円
UBSとのコスト差 11万8,725円 20万5,575円
SPDRとのコスト差 12万5,190円 21万7,980円


●300万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
ダイワ米国株主還元株ファンド 39万150円 68万3,100円
UBS ETF 米国株(MSCI米国) 3万3,394円 6万5,794円
SPDR S&P500 ETF 1万4,580円 2万9,160円
UBSとのコスト差 35万6,756円 61万7,306円
SPDRとのコスト差 37万5,570円 65万3,940円


●500万円投資の時のコスト差
ファンド 5年間保有のトータルコスト 10年間保有のトータルコスト
ダイワ米国株主還元株ファンド 65万250円 113万8,500円
UBS ETF 米国株(MSCI米国) 5万4,994円 10万8,994円
SPDR S&P500 ETF 2万4,300円 4万8,600円
UBSとのコスト差 59万5,256円 102万9,506円
SPDRとのコスト差 62万5,950円 108万9,900円


500万円の投資資金を10年間運用する際に、超低コストなUBS ETF 米国株(MSCI米国)や、SPDR S&P500 ETFを活用すれば、約100万円近くも利益が増える事になります。

市場の平均的な成績を確実に出せる上に、10年に1回は新車を買い替えるお金も確保できる訳ですから、活用しない手はないかと思いますよ。(流動性などの観点からすると、UBSよりはSPDRの方が良いと思います。)

現実にはこの100万円相当のコストがかかる事から、いくら逆立ちしてもETFに運用成績では勝利できない、という事になる訳です。ダイワ米国株主還元株ファンドなんぞを喜んで購入しても、全く報われない可能性が高い事を、お分かりいただけると思います。




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