セレブライフ・ストーリーのように、資産配分を変化させてゆく投資信託

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セレブライフ・ストーリーなる投資信託についての意見を伺いたい

ここでは、ETFや投資について、お気軽に質問できます。投資初心者の方~中級程度の方を対象とさせていただきまして、ご質問をお受けいたします。今回、セレブライフ・ストーリーなる投資信託に関して、ご質問をいただきましたので、ここに掲載いたします。

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頂いたご質問

2015年11月:トリさま(男性、30代)

はじめまして、いつも楽しく拝見させていただいております。投資信託について質問がございます。

バランス型の投資信託で、【セレブライフ・ストーリー】なるものがあります。未来のある年をターゲットとしてアセットアロケーションを自動的に変化させていくということを謳ったものなのですが、管理人様はどのようにお考えでしょうか? どうぞよろしくお願いします。

悪くはないが、ETFで代替えしたり、別のバランス型ファンドを検討しても良い

資産運用をする上で王道的な手法は何かと質問されたら、迷う事なく長期分散投資(あるいは国際分散投資)と答える事になるでしょう。長期分散投資を行う上で最終的に思い悩むのが、アセットアロケーションをどうするべきか、という点になります。

巷でよく言われるのが、若い時は積極的にリスクを取り、晩年になると安全性を重視したポートフォリオにするべきだという事。それがもしもトリさまにとってふさわしいアセットアロケーションであると思うならば、「セレブライフ・ストーリー2035」でも悪くはないと思います。

セレブライフ・ストーリー


長期分散投資の基本を守りつつ、運用期間に応じてポートフォリオの投資配分を変えているタイプの投資信託がマトモな商品なのか、一応、セレブライフ・ストーリーなる投資信託を、チェックしてみたいと思います。



●セレブライフ・ストーリー2035の基本的知識


項目 内容
信託期間 無期限(設定日:平成24年1月23日)
決算日 年1回(毎年9月14日)
購入手数料 最大3.24%(販売会社の欄を参考の事)
信託報酬 年0.697~0.7377%(税込)
信託財産留保額 0.3%
純資産総額 10億円(2015年11月時点)
運用会社 SBIアセットマネジメント株式会社
販売会社 SBI証券、楽天証券、カブドットコム証券では、手数料無料にて購入が可能です。



●まともな投資信託に見えるが、オルタナティブ資産に投資するのが無駄に思える


セレブライフ・ストーリー2035は、ライフイベント(退職など)を考慮して、運用期間の経過と共に資産配分を変更しつつ、資産の中長期的な成長を目指して運用されます。このような投資信託を、ターゲット・イヤー型ファンドと言います。

一般的なバランスファンド同様にリバランスを3カ月に1回実施するのですが、基本的な投資割合を年に1回、さらに投資対象や投資スタイルを5年に1回見直す方針のようです。イメージとしては1年毎にポートフォリオが変化していくと考えれば良いでしょう。

具体的には下記のように、ターゲット・イヤー(安定運用開始時期)が近づくに連れて安全資産である債券の割合を増やす形になります。

セレブライフ・ストーリー2035のポートフォリオの変化


このような事にコストをかけて、自動的にやる価値があると考えるのかが、まずポイントになるでしょうか。一般的にこのような作業を運用会社にさせると、信託報酬などが高くなりがちです。

ただ、この点に関しては、セレブライフ・ストーリーのコストは税込みで0.7%近辺であり、当サイトでもおススメしているセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと同等であり、良心的なレベルに抑えられていて感心しました。

もう1つ考えるべきポイントは、冒頭にも書いたとおり、年齢に応じてアセットアロケーションを変えてゆくことが、ご自身にとって良いのかという点です

これに関しては人それぞれであり、正解はありません。定年後も株取引1本で投資をされる人もおられるでしょうし、逆に若いころから投資なんて個人向け国債以外はやらないという人もいます。

20年後に安全資産である債券中心の資産配分になりますが、特にその必要はないかなとイメージするのであれば、別の投資信託(後述)を選ぶという方法もあります。



●投資に詳しい人ならば、全て個別のファンドを買う事で、超低コストで代替えできる


次に投資対象をじっくりと眺めていて、少々気になる点を発見しました。セレブライフ・ストーリーは、ファンドオブファンズ形式の投資信託です。セレブライフ・ストーリーが投資している先は、下記の表の通りとなり、ほとんど個人でも購入可能なETFばかりなのが分かります。

セレブライフ・ストーリーの信託報酬、約0.7%と比べると、個別に投資したほうがはるかに低コストで済みそうだという事が分かるかと思います。

投資先が機関投資家専用ファンドだったりすると、個人では買えませんから、バランス型バランスファンドを買うのも良いでしょうが、下記のように個人でも買えるとなると、コスト差の分がもったいないと感じてしまうのは、管理人がセコイからでしょうか・笑?

ただ、こんなにも沢山のETFを買いそろえて、なおかつ年に1回リバランスをやるような者は、おそらく投資マニアくらいでしょうから、0.7%程度のコストであればセレブライフ・ストーリーを購入して自動的に管理してもらった方が、私でも楽だと思います。

マニアックな話をついでにもう1つ挙げると、ETFに投資しても、配当金は自分でストックしておいて、ETFの最低購入単価に到達したら、組み入れているETFを直ちに買ったりしなくてはなりません。

そんなめんどくさい事は、管理人でも御免蒙りたいと思いますから、セレブライフ・ストーリーで十分だと思えます。

資産カテゴリー 資産配分割合 組み入れているファンド 本来の
コスト
国内株式 5.8% 上場インデックスファンドTOPIX 0.088%
先進国・大型株式 1.9% iシェアーズMSCIコクサイETF 0.25%
新興国・大型株式 14.4% バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF 0.15%
先進国・小型株式 1.4% バンガード・スモールキャップETF 0.09%
新興国・小型株式 1.4% バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF 0.2%
債券国内 27.2% MUAM 日本債券インデックスファンド ※1
債券先進国 10.8% MUAM 外国債券インデックスファンド ※1
債券新興国 8.6% iシェアーズJPモルガン・ドル建てエマージング・マーケット債券ファンド 0.6%
ヘッジファンド 4.8% IQ ヘッジ マルチストラテジー トラッカーETF ※2
コモディティ 2.9% iシェアーズ S&P GSCIコモディティ・インデックス・トラスト 0.75%
9.8% iシェアーズ ゴールド・トラスト 0.25%
先進国リート 6.1% バンガード・REIT ETF ※1
(コストの部分は税抜き表示です)


なお、上記の※1印の部分は、市販のものが存在しないので、別の投資信託などで代替えしてやる事になります。下記、3つのファンドで代替えすれば良いでしょう。※2については次の項で記します。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド(信託報酬0.15%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド(信託報酬0.2%)
<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド(信託報酬0.45%)



●ヘッジファンドやコモディティなどは、不要だと思える


国内・先進国・新興国株式や、日本債券・世界の国債に広く分散投資するのは評価できますが、ヘッジファンドやコモディティと言ったオルタナティブ資産が組み込まれている事が気になります。

ヘッジファンドと聞くと大儲けできそうで全体のパフォーマンスが上がりそうなイメージですが、単純に世界の株式に投資しておいた方がマシなくらい、ヘボい成績なんです。(超富裕層が買うようなものは別として、一般人の買えるヘッジファンドなど、ほとんどこんなもんです、残念ながら)


(IQ ヘッジ マルチストラテジー トラッカーETFの基準価額の推移)


コモディティに投資するiシェアーズ S&P GSCI コモディティ・インデックス・トラストに至っては、株価の下落が続いていますからね。

そもそもコモディティへの投資は、たしかに分散効果はあるでしょうが、それ自体は利息など一切生まないもので、投資ではなくて投機的な色合いが非常に濃いものです。長期保有をすると、コンタンゴの影響から基準価額は下振れする性質のものですので、不要と思えます。


(iシェアーズ S&P GSCI コモディティ・インデックス・トラストの基準価額の推移)


不要と思える資産を保有しなければならない時点で、投資する金融商品としては如何なものかという感じもしないでもないのが、正直な感想です。




●世界経済インデックスファンドを使い分ける、という方法もあり


不要なコモディティを省いてポートフォリオの構成を見直してみると、積極的にリスクを取る時期は「世界経済インデックスファンド」に投資をしているようなイメージになり、守りを固めて債券の比率を上げた場合では、「世界経済インデックスファンド(債券シフト型)」を保有しているような形になりますね。

ファンド名 購入手数料 信託報酬
セレブライフ・ストーリー2035 ノーロード 0.7377%
世界経済インデックスファンド ノーロード 0.54%
世界経済インデックスファンド(債券シフト型) ノーロード 0.486%


ポートフォリオの構成や、比較したコスト表から導かれる事は、徐々に全体のポートフォリオを自動で変更していくコストが年率0.2%程度になるという事です。

仮に500万円の投資資金が有った場合だと、年間に1万円の費用が必要になります。これから20年保有したのであれば、20万円がポートフォリオの調整に必要なお金という事になります。このお金を高いと思うか、安いと思うか、という事でしょうか。

資産配分が異なるので比較してどうこうは言いにくいのですが、コストは確実にリターンを削るという事を考えると、2つの世界経済インデックスファンドを年齢に応じて使い分ける方が良いかもしれませんね。



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