退職金と貯金の合計5000万円を野村證券の提案通りに投資した結果が酷い

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退職金と貯金をはたいて5000万円も野村證券の言うがままに投資をしてしまった結果

ここでは、ETFや投資について、お気軽に質問できます。投資初心者の方~中級程度の方を対象とさせていただきまして、ご質問をお受けいたします。

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頂いたご質問

2018年6月:ママゴンさま(女性、50代)

お世話になります。現在野村證券で投資して、次のような損失が出ています。



ファンド名 投資金額 損失金額
高成長インド 中型株式ファンド 1000万円 -120万円
野村PIMCO 世界インカム戦略ファンドaコース 2000万円 -112万円
野村米国好利回り社債投信Bコース 500万円 -16万円
ロイズバンクピーエルシー 880万円 -47万円
アジア開発銀行トルコリラ建て債券 500万円 -250万円
合計 4880円 -545万円


このお金は退職金と、30年間の貯金です。定年まであと4年残し、親の介護のために離職。現在わずかなバート収入と貯金くずして生活してます。お金は銀行に預けてたのですが、証券会社の方のいうこと鵜呑みにし現在に至ってます。

自己責任なので仕方ありませんが、何もしないで、財産減るのは悲しいです。損切りして、米国債や利回り6バーセントのiシェアーズ米国優先株式に投資して利息もらえたら?とも思っています。

投資の勉強も少しずっ初めたいのですが?何からどうしてよいか?いろいろブログ読んでいますが、わからないことばかりでこの状況みて呆れられたと思います。

長々となりましたがよろしくお願いいたします



勉強して自分で理解しないまま投資すると、このような結果になる

ママゴンさま、長年のお仕事、大変お疲れ様でした。介護による離職という事で、高齢化社会の日本の縮図のような事でもあるなと感じました。

今まで、30年間にも渡って堅実に貯蓄に励んでいたというのも、素晴らしい事だと思います。貯金は何も考えなくても誰でも実行できる資産形成の手段ですが、30年もコツコツと続けることなど、出来るようで出来ません。

継続は力なりという事で、退職金と合わせて5000万円近くの資産形成に成功した訳で、私はこの段階で、決して無理をせず、欲をかかずに生活をするべきなのだろうなと思います。




5000万円という数字は、今の若い人にとっては、老後の1つの資産形成の目標値のようなレベルの数字で、ここまで到達したら無謀な資産運用などはやらずに、年金と資産取り崩しで計画的に生きていける数字になる筈です。(今回は、年金受給までまだ時間があるので、代わりにパートになります)

ところが、ママゴンさまはそれとは真逆の事をやろうとしている訳です。今まで投資の勉強などやった事が無いにもかかわらず、退職金を貰うと同時に銀行や証券会社の営業マンの言う事に聞き耳を立て、投資への理解や商品への理解が皆無に等しいのに、その退職金をいきなり投資してしまう人が、実はけっこういらっしゃいます。

そうやって無知で無謀なな投資をした結果、大きく損して「どうしましょうか?」と悩む人も多いです。もうこれは完全に自己責任であり、多数の人間がお金の奪い合いをしている投資という残酷な世界に、素手で乗り込んできた自分に責任がある訳です。

もちろん、野村証券の営業マンなどは「どうしようもない連中だな」とは思いますが、正しい判断能力があれば、そんな輩の言う事は信用しませんし、そもそもそんなところに近寄ってはならないと分かる筈です。

そして、今のように大きく損を出していて、「今後少しずつ勉強したい」とおっしゃっているにもかかわらず、不勉強の今の段階で「米国債やiシェアーズ米国優先株式に投資したい」との事で、野村証券で大損を出した事から、何も学んでいないと思われます。

今回、ママゴン様の行動に関して、以下の通り疑問点をいくつか質問させていただきます。これらの質問に答えられるようになったら、投資を始めてみてはいかかでしょうか? 少なくとも、今は一切の投資などする能力もありませんし、家計的にする必要もないような気がします。


1.いったい、いくら必要なのでしょうか?

5000万円にほぼ到達したのに、そこから更に増やそうとしていらっしゃいます。では一体、ご自身はどこまでお金を増やしたいのでしょうか? まさか1億円貯めて「億り人」の仲間入りを目指している訳ではないと思いますが。(あるいは今の段階で、貯金を含めてそのくらい持っているのかも)

そういったおおよその目標金額があって、そこから次に、リスクの高い商品を買う必要があるのか、あるいは高金利の定期預金(つまり無リスク商品)で十分なのか、どの程度の資産運用をする必要があるのかが見えてきます。

もしもそのような目標が無い中で、暗闇に銃弾を撃ち込んで何でも良いから獲物を獲ってやろうなどという投資をしていたら、そんなものは成功するはずもありません。


2.株価などの値上がり益を取るのか、インカム収益を得たいのか?

次に、ママゴンさまは高成長インド中型株式ファンドのような、将来の値上がり益を取るタイプの投資信託を保有する一方で、野村PIMCO 世界インカム戦略ファンドaコースのような、インカム収益を取るようなものにも投資をしています。




実際のところ、ご自身はいったい、どちらの収益を獲得するタイプの投資をしたいのでしょうか? もしも「両方やりたい」と思っているのだとしたら、強欲すぎるというか、少々都合が良すぎます。

特に値上がり益を取るタイプの投資を老後という比較的短いスパンで実現させてやるには、それこそ相当な勉強が必要になります。もちろん老後は長いのですが、健康で頭が十分に働く期間は長くはありませんから、かなり困難な事だと思います。

また、1番の「目標金額」の部分に関連して、そもそも値上がり益を狙ってどこまで資産を増やしたいのかという疑問にもつながります。この部分は、冷静に考えて頂きたい部分です。


3.どんな基準で商品選びをしているのでしょうか?

上記の1番と2番がはっきりとしたら、ようやく商品選びのステップに入ります。(かつての私も含めて)無知なのに欲だけはある人は、真っ先に「儲かりそうに見える商品」を最初に選びます。しかし、商品選びは最後の段階にになります。

旅行をイメージしてください。まず予算があり、次にどんな感動や体験を得たいのか、あるいはどこに行きたいのかなどを決めると思います。つまり、1番と2番で目的地が決まってきます。

最後に、そこに到達するための手段を選びます。飛行機が良いのか鉄道が良いのか、鉄道と言っても新幹線もあれば鈍行で行く事もできます。バスかもしれません。もしかしたら徒歩で行くという手もあります。ツアーにするという選択肢もありますね。

つまり、投資もこれと全く同じ事なのです。移動手段は、コストと時間と快適さを十分検討して(つまり勉強して)、それで決定すると思います。

投資においては、リスクとリターンを検討する事になります。いくらい期待されるリターンが大きくても、老後に資産を勢いよく目減りさせてしまったら悲劇的な人生が近づいてしまいます。一般的には、リターンを下げてでもリスクを避ける投資になる筈です。

また、投資信託を使う場合はコストの検討は極めて重要でもあります。低いリターンを平気で潰しにかかる高コストボッタクリ商品が、野村証券などには多すぎますし、営業マンが勧めるのは全てそのような商品です。


4.どうして営業マンの言う事を鵜呑みにするのですか?

上記3番とも関連しますが、なぜ、野村証券の営業マンの言う事を平気で聞くのでしょうか? 彼らはボッタクリレベルの高コスト商品しか勧めてきません。そのほうが彼らにとって大いに儲かるからです。あなたが投資で利益を出しても損を出しても、常に一定の利益を得られるのです。

そしてボッタクリ商品は高コストがゆえに、運用で獲得する少ない利益の多くを奪っていきます。

で、なぜ、彼らの勧めてくるものを平気で買うのでしょうか? 儲かりそうだからだとしたら、かなり強欲である事の証明になります。強欲な投資家というと、欧米のハゲタカのような連中を想像するでしょうが、彼らも日本人も同じ人間であり、大した違いはありません。

彼らよりも、普通の人間の方がはるかに強欲であると、私は日本の投資家を色々と見る中でそのような確信を(勝手に)抱くようになりました。

また、営業マンは自分の金で身銭を切って投資している訳ではありません。投資家でもない連中が、平気で他人に投資をさせようとします。この「変」な状況に疑問が湧かなければなりません。銀行員なども、全く同じです。どうして自分は彼らの言いなりになるのか、よく考えてみて下さい。


5.どうしてそんなにも多額のお金を一度に出すのか?

今回は「ボッタクリ」で済んだから、まだマシと言えます。ボッタクリ商品の場合は、投資ならば損切りすれば残りのお金は全額戻ってきます。

しかし、もしも詐欺的な金融商品に引っかかっていたら、大半の財産を無くしていた事でしょう。ママゴンさまが引っ掛かったのが野村證券だったことは、不幸中の幸いと言えます。




そして実に不思議なのは、なぜ1つの商品に2000万円とか、腰を抜かすような多額なお金を出すのでしょうか。こんなにも出してくれる人がいたら、さぞ営業マンは「親身」に対応した事だと思います。まるで詐欺師が実に親切でジェントルマンに見えるが如く。(オレオレ詐欺は除く)

この事実だけでも、ママゴンさまは投資の勉強以前に、ファイナンシャルリテラシーが欠如している可能性もあると思います。30年もコツコツ貯めたお金を、全く分からない商品に2000万円も出してしまうという事は、私はどう逆立ちしても恐怖でできません。

5000万円も出して商品を買うという事は、それ以外にも同程度の現金を持っている事が望ましいと言えます。全て(あるいはそれに近いレベルで)投資に回してしまっているとしたら、それこそ本当にファイナンシャルリテラシーの問題に行き着くと思います。



以上の質問に、しっかりと答えられるようになったら、投資を始めてみて下さい。もちろん、投資を始める前に、つまり商品選びなどよりも先に、勉強をするのが必須です。

今回、米国債やiシェアーズ米国優先株式に投資してみたくなっているのは、従来の商品に比べるとはるかにマトモですが、だからと言ってママゴンさまの買う商品なのかどうかは、今の段階では判定不可能です。

急に米国への投資に興味を持ったのは、何となくネットを見ていて、米国株投資家がブームのように多くなっていて、たまたま検索で見ただけかもしれませんし。よく調べもしないで、「6%の利回りは凄い」などと短絡的に判断している可能性も大です。

何度も繰り返して恐縮ですが、上記の5つの質問に答えられるようになり、その上で投資の勉強をしてから投資をすべきです。当サイト管理人としては、それまでは投資からは離れて、冷静になるべきだと考えます。つまり、全て損切りしてリセットするのが一番です。

アジア開発銀行トルコリラ建て債券のような、クレイジーな商品に投資して資産を半分に減らしているところなどを見ると、さっさと一度止めておいたほうが良いと思えます。今の状態では、恐らく何をやってもダメでしょう。

損切りについては、やはり旅行でイメージする事ができます。もしも青森行きの東北新幹線に乗車したつもりが、間違えて新潟行きの上越新幹線に乗っていると気づいた時には、あなたならどうしますか? 気づいたその場で下車して、正しい電車に乗り直すと思います。

不思議なことに、投資の世界では真逆をする人が実に多い。「そのまま乗り続けていれば、もしかしたら青森まで連れて行ってくれるかもしれない」と、自分勝手な事を考えだすのです。これなども強欲の証でしかありませんが、失敗する投資家は皆共通してこのような考えに憑りつかれます。

(投資の)行き先が間違っているのに、「いつか青森に行くかもしれない」という根拠のない期待を持ちながら新潟行きの列車にに乗り続けているのと同様の行為は、すぐにやめましょう。




更にもう1点、補足的な説明を。投資は他の商品と違って、自分なりに考えて納得した上で投資をした結果、それでも損が出る事も多いです。つまり、そこが貯金と投資の大きく異なる点であり、だからこそ「正解」を求めて営業マンの意見などを聞いてしまいます。

けれども、投資には一切の正解はありません。ここは間違わないようにして下さい。テストの答案とは全く違うのです。正解探しの旅に出たら、恐らく一生かかっても投資の成功は覚束ないものとなる事でしょう。

なお、投資の勉強の初歩の初歩として、せめて、以下を読んでおいてください。ブログなどを見るのは勉強のようで勉強ではありません。(一通りの勉強をして判断能力が付いてから見るようにしましょう。意外と百害あって一利なしのブログも多かったりします。)


一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門


一通り勉強をして、自分なりに「このような方針で投資をしようと思うので、それを実現するためにこのような商品をいくつか考えてみました」と言えるようになったら、再度、それが第三者の目から見て変なところが無いのか、アドバイスを差し上げることはできると思います。その際に、再びご質問をしていただければと思います。

ご質問者様からお返事をいただきました

お忙しい中、丁寧な回答ありがとうございました 。ご意見ごもっとも。

野村證券は父の取引関係で一度半分ほど辞めましたが、営業マンの再三の電話や訪問。特にトルコは再三断りましたが、仕事中に勧誘。仕方なく投資。結果がこれです。全て自己責任です。

その後女性の営業に変わり、誕生日や暮れのいただきものして、銀行に預けてそのままになってたお金をまた投資してしまいました。お恥ずかしい話です。現在収入がないのて、インカム収益狙っていました。が、今後一度全て解約して年金までとりくずして生活します。

地方在住で子供が県外の私立大学に通っているの、仕送り学費かかりますが、残金切り崩して行きたいと思います。目を覚ましていただき、また心暖まるアドバイスに感謝申し上げます。ありがとうございました。




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