新興国株式、バンガードとiシェアーズのどちらを選ぶか?

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新興国株式は、バンガードとiシェアーズを比較してどちらが良いのか?

バンガード・シリーズと、iシェアーズ・シリーズは、基本的に競合的な位置付けで、似たような海外ETFを多数出しています。例えば、全世界の株式に分散投資する事が可能な海外ETFも販売しており、当サイトでも徹底的に比較分析させて頂きました。

⇒参考コラム:バンガード・トータルワールドストックETFと、iシェアーズ MSCI ACWI ETFの完全比較


本ページでは、全世界の株式ではなくてBRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)を筆頭に、世界の新興国へ分散投資が可能な商品である、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)と、iシェアーズ MSCIエマージング・マーケットETF(EEM)の完全比較を行ってみました。ぜひとも、参考にして頂ければと思います。


コストや基本情報の比較

下記の表の通り、バンガード社の海外ETFはiシェアーズに比べて、コストが約4分の1もの安さになっているのに驚かされます

連動する指数 ETFの名称 信託報酬 ティッカー
FTSEエマージング・インデックス バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF 0.15% VWO
MSCIエマージング・マーケット・インデックス iシェアーズ MSCIエマージング・マーケットETF 0.68% EEM


純資産の比較で言うと、バンガードは約5兆4,591億円、iシェアーズは約3兆2,846億円もの大きさです。安定性では、どちらとも遜色は無いかと思います。規模が大きいので、流動性のリスクはほぼ無いと言って良いです(つまり、いつでも売買が可能)。

運用成績の比較

では、ニューヨーク上場の2本、バンガードとiシェアーズではどちらが運用成績で有利なのでしょうか? ついでにS&P500指数も一緒にグラフに入れてみて、それぞれの過去10年間の値動きを見てみましょう。

新興国向けETF、バンガードとiシェアーズと、S&P500指数の比較
青線:VWO(バンガード) 赤線:EEM(iシェアーズ) 緑線:S&P500株価指数)


傾向的には、VWOとEEMは同等かと思いますが、EEM(iシェアーズ)の方が若干ですがバンガードよりも運用成績が良いですね。

過去の運用成績は将来を保証するものではないので、海外ETFを選ぶ時はコストを最も要視しなくてはいけないのですが、10年間ずっとiシェアーズの方が良好な成績となると、信託報酬の0.5%の差は、完全に帳消しになります。どちらを選べば良いのか、とても悩ましい結果です。

それぞれ異なるベンチマークを採用しているので、実際の投資対象国や投資企業が結構異なります。例えば、投資対象国の最新データによると、下記のような違いが見られます。

新興国向けETF、バンガードとiシェアーズの投資対象国の違い


投資先企業は、下記の通り。上位10銘柄でバンガードは15%強、iシェアーズは16%近くを占めています。投資先第1位の企業にiシェアーズはサムスン電子(韓国)が組み込まれていますが、バンガードにはランクインしていません。

新興国向けETF、バンガードとiシェアーズ、保有上位10銘柄の違い

売買高で推察する事

バンガード 対 iシェアーズでは、純資産で約5兆4,591億円 VS 約3兆2,846億円という差異が有ります。

一方で、月間出来高(2014年12月時点)で見ると、バンガード 対 iシェアーズは36,535万株 VS 、124,056万株となっています。

つまり、純資産ではバンガードが約1.6倍の大きさにとどまるのに、月間出来高ではiシェアーズの方が約3倍も多いのです。これは、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFの方が、iシェアーズ MSCIエマージング・マーケットETFの保有者よりも、頻繁に売買していない事を現していると思います。

バンガード社の海外ETFを持っている人の方が、iシェアーズの保有者よりも、長期投資、バイ&ホールドの姿勢が強い結果の表れなのかも知れません。

私ならどちらを選ぶ??

非常に迷う、の一言です。実はバンガードのベンチマークは2013年6月27日に、現在の指標に変わっています。

新しい指標後のパフォーマンスを比較してみると、実はバンガードの成績の方が良いようです。(悪い時期もある上に、比較期間が短い為に何とも言えませんが)

新興国向けETF、バンガードとiシェアーズの基準価額の推移
青線:バンガード 赤線:iシェアーズ


バンガード社が挑んでいる、ETFの低コスト化へのチャレンジ精神には、大いに共感させられます。

コストが非常に安い点、今後もバンガード社の理念を応援したい事を考慮すると、相当的な判断としてバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFに期待しようかと思います。



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