イマイチ、活用方法が分からない、MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信

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MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の評価はどう?

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信(愛称:NISA向けリスコン5)は、「TOPIXリスクコントロール指数(ボラティリティ5%)」に連動する運用成績を目指すETFです。運用会社は、三菱UFJ投信株式会社です。

このETF、通常のインデックス運用のETFよりも、目的に沿ってやや「アクティブ的」に運用することを目指しているのですが・・・、 MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の存在そのものだけでなく、指数自体の存在意義までも、イマイチよく分からないです。

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信


コンセプトは分かるのですが、出来高が非常に少ないことが、本当に意味でのリスクコントロールを難しくしています。過去、出来高が少ない影響で、基準価額の大変動が発生しています。加えて分配利回りも非常に低いため、ポートフォリオの一部にすら組み入れる必要はまったく無いかと思います。

唯一のメリットはフリーETFに指定されており、カブドットコム証券では売買手数料無料で購入可能出来る点です。しかし、投資する意欲が湧かない残念なETFとなっています。

(2017年9月4日更新)


 

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信(証券コード:1567)の基本的知識

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信(証券コード:1567)の概要は、次の通りです。

項目 内容 感想コメント
証券コード 1567 -
上場市場 東京証券取引所 -
信託期間 無期限(設定日:2012年2月22日) -
決算日 年2回(決算日:毎年1、7月16日) -
売買単位 10口 -
最低購入単価 10口 12,040円(2017/9/4時点) -
信託報酬 年0.24%(税抜) -
信託財産留保額 なし -
純資産総額 0.17億円(2017年9月時点) 超・少ないです


●組み入れ銘柄構成


MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の組み入れ銘柄

投資初心者が、リスクを極限まで抑えた運用をしたい時に最適なのだが・・・

このETF、イマイチ何をやっているか理解できません。簡単に概要を説明すると、値動きが激しくなると現金を多めにして、値動きが緩やかになると株式比率を大きくする仕組みです。アクティブファンドのような事をやっているイメージになります。


エンハンスト型ETFの仕組み


一瞬、ひふみ投信のように「守りながら増やす」運用を、低コストで実現できるのかなと思いましたが、だいぶ違います。あくまで、TOPIXの価格変動リスクを平滑化する運用を目指す事になります。ターゲットボラティリティが5%程度になる事を目指します。

ターゲットボラティリティとは


ターゲットボラティリティの定義が難解で、「TOPIX(配当込み)の過去100営業日のデータを利用した252日換算の標準偏差」と明記されています。半年から1年の標準偏差を5%程度に抑える運用だと、管理人は理解しました。

ということで、TOPIX(配当込み)をベンチマークとする三井住友・DC日本株式インデックスファンドSと運用成績や標準偏差を比較してみます。

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の標準偏差をトピックス連動のインデックスファンドと比較

標準偏差 MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
1年 1.76 7.02
3年 3.95 16.09
5年 4.15 16.25


基準価額や標準偏差を見てみると、確かに(5%)上場投信は、リスクを極めて低減する運用が実現できていますね。

通常、長期分散投資では、ボラティリティの大きい(リスクの大きい)資産クラス(株式など)と、ボラティリティの小さい資産クラス(債券など) の配分調整によって、資産全体のボラティリティを調整します。

投資期間が長くなると、価格変動の影響で資産ごとの配分比率が変わりますから、リバランスを定期的に行って、資産全体のボラティリティの大きさを再調整します。

ETFを買うような人はある程度、投資に慣れた人だと思いますから、本ETFのようなリターンを犠牲にしてでもリスクを極限まで減らすような運用に興味を持つとは、どうしても思えません。

投資に慣れていない人が「少し試してみようかな」という時には、案外良い銘柄になるとは思いますが、そんな人はETF自体「?」ですし、MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信のような、説明を読んでも意味不明に近いものを買うとは、到底思えないです。

ところで、現金比率を高めてリスクを抑える運用といえば、鎌倉投信の結い2101とコンセプトと近いです。鎌倉投信では、リスクを10%に抑えて4%のリターンを出す事を運用目標としていて、だとしたらMAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信(1574)のほうが比較対象としては相応しいのですが、ここでも比べてみましょう。

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信と鎌倉投信とのリスクの比較

標準偏差 MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信 MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信 鎌倉投信・結い2101
1年 1.76 3.51 2.85
3年 3.95 7.90 7.29
5年 4.15 - 8.54


MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信は、鎌倉投信よりもさらに価格変動リスクを抑えた運用が実現できているという事です。

そもそもMAXISトピックスリスクコントロール上場投信の愛称は、「NISA向けリスコン」です。NISA口座で投資の初心者に買ってほしいという「願い」を感じ取ることができます。

リスク許容度に応じて投資をする事は大変重要なので、本来ならば、販売用資料にお金をかけて、初心者にもすぐに分かるようにして頂きたいなと思いますね。せっかく0.24%の低コストで投資ができるのですが、・・・純資産残高が1700万円とは、繰り上げ償還すら心配なレベルです。

出来高が少なすぎて、リスクコントロールできなかったであろう点

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の最大の目玉は、リスクをコントロールして株価の変動を極力抑える点にあります。しかし、下記のチャートを見ると、驚くべき現象が発生していたことが分かります。

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信とトピックスの対比

2016年9月頃からの1年間のチャートでは、2017年1月初旬に基準価額が3倍近く上昇し、その後、急激に下落して、1月末には元の基準価額の水準に落ち着いています。一体、何が起きたのでしょうか。




チャート上の出来高をご覧ください。出来高が急増した時期の前後で、基準価額が暴落しています。おそらく、出来高の少ない中で1月初旬から買い注文が入り、基準価額が上昇。その後、大量の売り注文によって基準価額の暴落したのではないのかなと推測します。

まさに仕立て株の値動きそのものです。リスクをコントロールするETFが、大きな出来高の増加と急減による基準価額の変動リスクが抑えられなかった訳ですね。出来高の小さい銘柄を取り扱う最大のリスクの一つと言えるでしょう。

純資産総額は、3年前にチェックした時は3億円程度でしたが、現在では1700万円の規模に縮小して、近い将来、繰り上げ償還される恐れも非常に高いです。とてもではありませんが、利用する事などはできません。


分配金(配当金)目的の投資について

現在の分配金利回りは、0.24%(2017年9月1日時点)です。年間2回の分配方針のETFです。分配金の利回りをご覧になると理解頂けると思いますが、非常に低い水準です。株式投資部分の比率が非常に少なく、現金の比率が高いからでしょう。

利回り水準だけで見ると、ネット専業銀行の定期預金がマシです。分配金を目的とした投資には利用できない銘柄だと言えます。

MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信の分配金利回り

購入できる証券会社はここ

東京証券取引所に上場しているETFですから、下記ネット証券会社をはじめ、国内証券会社すべてで取引が可能です。ただし、売買手数料を考えると、下記いずれかになります。なおフリーETFに指定されていますから、カブドットコム証券では買付金額に関わらず常に売買手数料は無料です。

常時手数料無料カブドットコム証券
10万円未満手数料無料松井証券
手数料が安い証券会社SBI証券ライブスター証券マネックス証券楽天証券
           岡三オンライン証券GMOクリック証券
手数料が高い証券会社野村證券大和証券SMBC日興証券

信用取引手数料はコチラをご覧ください(順位が大きく異なります)




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